親離れ 早いもので、この春に長男が就職した。 就職難のこのご時世、地元に職はなく県外へ出ることになった。それも大都会の大阪。 まあ、それもいいだろう。 ずっと四国の中で暮らしていくのも楽だろうが、若いうちに外の世界を知っておくのも貴重な体験になるはずだ。おそらく、彼がこの1〜2年の間に体験することはカルチャーショックも含めて、一生忘れられない思い出になるだろう。 就職といえば、それまでにやっておかないといけないのが運転免許の取得だ。 今どきの若者らしくクルマにあまり興味がないのか、それまで運転に関して私に聞いてくることも滅多になかったが、さすがに自分が運転するようになってからはハンドル操作だとかバックの仕方などを質問するようになってきた。 一番身近な先生(そう私のことだ、プッ!)のアドバイスが良かったのか、それとも本人の運転センスが良かっただけなのか、はたまた生徒に敬語を使うような甘い教習所体質のせいなのか定かではないが、最後まで補習を受けることなくすんなり卒業した。 でも、それは免許証を手にしただけの話だ。みんなが避けてくれる教習車と違って実戦は厳しいものがある。そう、道路上は戦場なのだよ若葉マーク君。 |
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練習だからこそ停めにくい駐車枠にチャレンジさせたが・・・ 前進することに不安はないが、どうもバックに難点アリ |
早朝の松山道にて 行楽シーズンにはまだ早いせいか閑散としている |
特訓 大阪に旅立つ日までたった2週間ほどしかない。 入社してすぐに運転することはないだろうが、この間にできるだけ運転のイロハを伝授しておかないと。 それからは休日はもちろん、平日も夕食が終わってから路上教習に出掛けて厳しい特訓が続いた。 竹刀こそ持たないが、私の教え方はかなり厳しい。親子だから遠慮なく何度もダメ出しをする。 そんな父親に嫌気が差して「練習はもういい」と言ったなら、そこで私は即座にやめようと思っていた。厳しく教えることと相反するかもしれないが、そもそもそれによって運転することが嫌いになったとしたらそれは本末転倒だから。 が、意外なことにそれだけの叱責を受けても、次の日もその次の日も出掛けることに苦はないようだ。それどころか心待ちにしている雰囲気すらある。嬉しい誤算だった。 1週間ほど経ったある日、初めて家内を乗せて3人で路上に出た。 途中、何度も指摘しているハンドルの切り始めが遅いことがなかなか直らないので、例の如く厳しい口調でダメ出しをしたところ家内はビックリしたのだろう。「免許を取ったばっかりの子にそんな厳しく言わなくても・・・」と後部座席から息子を擁護する。 あれ?なんかオレ一人悪者? いやいや、違うぞ。たしかに耳に心地良い言葉を並べれば気分も良いだろう。でもそれじゃ練習にならないし、こうやって貴重な時間と燃料を消費している意味がなくなるではないか。 息子を想う母親の愛情は、父親のそれとは次元が違うのだろう、きっと。 その後も教習は続いた。マンネリにならないようにある日は山道を、ある日は高速道路をといろんなシチュエーションで走った。親バカと言われるかもしれないが、彼の運転レベルは初心者にしてはかなり良いほうだ。もっとも、天狗になったらいけないので本人には言ってはないが。 そんな運転技術の向上もたしかに喜ばしいことだが、それよりもこんなに息子と話しが出来たことのほうが正直言って嬉しかった。近年、こんなに会話したことはなかったな。出来ることならもう少し、あと1ヶ月とは言わないからせめて1〜2週間はこういう時間が欲しかった。 「見て、感じて、そして、読む」息子よ、運転の極意は教えたぞ。 最後に、訓練の間に我が愛車レガシィにざっくりキズを入れてくれたのは高い授業料と思って許そう。その失敗を糧にして、キミがこれから先を無事故で過ごせるなら安いものだから。 |
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利用者が多い松山道の石鎚山SAにて 後ろにはまだ三分咲きほどの桜が見える |
ここはたぶん鳴門大橋 晴天で風もなかったため非常に走りやすかった |
春まだ遠し 3月下旬に入社して、すぐに1週間ほどの研修があるそうだ。 この時期の研修って、どこの企業もそうだろうがいかに短期間で学生気分を抜くかに苦心しているようで、おおよそ実社会では役に立たない(失礼!)意味不明の行為が繰り返されることだろう。 息子が入った会社はとにかく厳しいことで有名な外食チェーンだ。TVでも取り上げられるほどで、その厳しさたるや私のスパルタ路上教習どころの比ではない。(当たり前だ) 四国の、それも田舎でボケ〜っと生活してきた彼に大阪のテンポは異次元の世界だろう。私も家内も口にこそ出さなかったが、せめて新人研修ぐらいは乗り越えてくれよ、という思いだった。事実、この期間に辞めていく若者は相当の数に上るらしい。 そんな両親の心配をよそに、生まれて初めて経験する研修をある意味楽しんだような我が息子。多くは語らないが、やはり相当にハードなことをやらされたようで、この研修を乗り越えることができたら他のどんなことも出来るような気がする、とおっしゃるほど。 息子よ、これからまだまだいろんなことがあるのだよ。 研修が終わると各店舗に配属となる。 住まいは会社が契約しているアパートの一室で、台所や風呂トイレはあるが生活用品がほとんどないので困っているらしい。赴任の時に寝具や着替えなどは送ったが、住む環境がわからないのでそれも必要最低限に抑えていたのだ。 それを聞いた家内はさっそく彼のところに行こうと言い出した。 テレビがなくても死ぬワケじゃないし甘やかすのも・・・喉まで出かかった言葉をぐっとこらえ、いっこうに気温の上がらない4月のはじめ、大阪へグランドツーリングすることになった。 神戸から向こうは自分の車で走ったことがないとはいえ、彼のところまではナビの指示に従えば大丈夫。ルート検索で見る限りその行程のほとんどは高速道路だから。それよりも心配なのはその距離だ。片道450キロほどある。往復で900キロ強、それを日帰りで。 非力な2リッターNAとはいえ一応レガシィだからクルマは心配ないが、体のほうが持つかどうかが気になった。無理にペースを上げず、できるだけ一定速度を心掛けて長距離に備えるようにした。 当日、天気は快晴。ただ、先述したように桜が開花した後も気温は例年のように上がらない。冬物を着て早朝に自宅を出た。 愚策とも思える高速道路の料金形態。今年6月からは上限制度が導入されて(←訂正:その後の変更で延期となりました)ますます四国の人間は外に出にくくなる。ただ、今はまだETC割引が効くので1000円通行が可能だ。松山自動車道、高松自動車道、徳島自動車道を経由して淡路島へ渡る。ちなみに橋の通行量は別途1000円かかるのでご注意を。 本州に渡るまでは順調に走ることが出来た。心配していたお花見渋滞もなく、これなら予定通り昼過ぎには彼のところに着けると思っていたが、巨大な、そして複雑な垂水ジャンクションに差し掛かるとクルマの流れは完全にストップしてしまった。 工事なのか自然渋滞なのか、よくわからないまま普通に走れば5分程度の距離を1時間以上かかって通過した。 昼食は大阪でと考えていたが、これのおかげで大幅に予定が狂ってしまい途中の阪神高速にある京橋PAで簡単な食事を取った。 その後、平均スピードがえらく速い阪神高速に身を任せ、そのまま大阪環状線とやらに突入した。 私は決して都会憧れ人ではないが、こと道路網の整備に関してだけはいつも感心するし羨ましく思える。と同時に、四国の道路整備がいかに貧弱で遅れているかを再認識させられる瞬間でもある。 環状線から見えるビル群とクルマの多さに圧倒されつつ、ほどなくして彼の住処に到着した。 |
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こっちが明石海峡大橋だろう、たぶん(笑) せっかくなので真ん中の車線を・・・ |
阪神高速の高架下にある京橋PA ぼ〜っとしていたら入り口を通り過ぎそうになった |
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垂水ジャンクション付近で1時間以上渋滞にハマったため、京橋PAで遅い昼食を。憧れの神戸の街は・・・見えない |
こき使われる父 想像していたより立派な建物で、中に入ってしまえばワンルームマンションかと思えるほど。 母親が心配するほど困窮している雰囲気はなく、それなりに初めての一人暮らしを謳歌しているようにも感じた。 ここまで450キロ以上走ってきて、さすがに運転疲れがあるのだが小休止を与えられるとすぐさま買い物に付き合わされた。テレビに冷蔵庫に炊飯器にカーペットに日用品に・・・広いカーゴスペースにこれでもか!と言わんばかりの荷物を買い込む。もういいんじゃない? アパートに戻って買い込んだ荷物を運び入れたらちょっと休ませてもらおう。 ところで、初めて大阪府内の下道を走ったが覚悟していたほどひどい交通環境ではなかったのが意外だった。息子曰く、ここは大阪でもどちらかといえば郊外になるため運転もそれほど荒くないそうだ。なんで新参者のキミにそんなことが分かるのかと聞いたら、案の定お世話になっている店長さんの受け売りだった。 荷物の片付けや部屋の掃除まで、いそいそと世話を焼いているうちにもう夕食の時間だ。 近くの飲食店で夕食を済まし、我々は帰宅の途についた。 帰りも来た道をそのまま帰るルートだ。もう昼間のような混雑はないだろうから安心・・・と思っていたが、環状線は昼間より多いぐらいのクルマが走っている。うちのところじゃあもう商店街とか全部閉まっている時間帯なのだが。さすが大都会! 日付が変わったぐらいの時間帯になると、猛烈に眠気が襲ってきた。家内はというと数時間前からずっと助手席で寝ておられる。まだまだ先は長いので、高松自動車道のSAにて30分ほど仮眠を取りつつ、真夜中の3時頃やっと自宅に着いた。 それにしてもレガシィのタフネスぶりには改めて驚かされる。一日で900キロ以上走ってもなんらヘコたれた様子もない。シートの不出来から腰痛になるのではと心配していたが、幸いにしてそれは杞憂に終わった。ただ、クルコンがないので右足首が痛くなったが・・・。 |
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一ヶ月後のGWにまたもや大阪行きを決行 ここは高松自動車道にある入野PA SAはどこも入り口付近から込んでいるほどなのでPAにしたが それでもさすがにGWだけあって駐車場はほぼ満車状態 |
ここは淡路島南部にある淡路島南PA 他のPA同様、SAに入れなかったクルマが続々と・・・ 施設内の売店はどこも長蛇の列、これもGWの風物詩? |
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PA屋上から望む、さっき渡ってきた鳴戸大橋。今年は連休中ずっと快晴で、この日も半袖がちょうど良いぐらいの陽気だった |
再訪 そしてそれから約1ヶ月後、晴天に恵まれた今年のGWにまたしても大阪行きを決行した。 元来、人と車が混雑するこの期間はあまり出掛けることもないのだが、彼がたまたま休みをもらえたとのことで行くことに。もちろんGW名物?の渋滞は覚悟の上だ。 と、見得を切ったもののやはり渋滞はツラい・・・。 ほぼ片側二車線の高松自動車道は東讃地方を除いて問題なかったが、徳島に入ると片側一車線が多くなるせいかアチコチで流れが止まってしまう。高速道路は比較的遠くまで見えるので渋滞の列の先頭が遙か先、となると気が滅入るのがネックだ。 おまけにお約束の行楽事故はしているわ、こんな渋滞なのにわずかな追い越し車線を見つけると、猛烈な勢いで右側車線をかっ飛んでいく輩が多いわで、晴天とは裏腹に快適とは言い難い時間を味わうこととなった。彼らはその数百メートル先の合流地点で割り込まれる側の気持ちを考えているのだろうか。 四国を脱出しないうちに、早くもGWに出掛けた判断に後悔の念が。 それでも淡路島を通り、本州に渡る頃になると道路上は予想を裏切り順調に流れている。 前回、一時間以上渋滞した垂水ジャンクションもスムーズに抜けて、拍子抜けしたほど。その後は、クルマが多いなりにも平均スピードが速い阪神高速&大阪環状線を経由して、彼のアパートに着くことが出来た。 渋滞は別にしても、2回目になると地理が分かるぶん、前回よりかなり楽な行程だったような気がした。 今度来るのは夏休みか?3回目はちょっと違うルートに挑戦してみよう。 なんて考えていたが、このあと彼が急な転勤によって、別の都道府県に移ることになるとは予想もしなかったのである。 ・・・続く |
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Yahoo!で最短ルートを検索しても片道530キロ強!徳島から就航しているフェリーに乗れば ちょうど2時間で対岸の和歌山に着けるが、運賃が高額で我が家は利用できず |
南国から南国へ ここ愛媛県南部は、温暖な四国の中でも高知県に次いで南国情緒がある地方だろう。意外と雪は多いけど。 町のメインストリートにはフェニックス?とかもあって、弥が上にも南国の雰囲気は伝わってくる。ホントに雪は多いけど(笑) そんな地元とよく似た気候風土の県といえば、九州では宮崎県、近畿地方では和歌山県になるだろうか。 特に和歌山県は愛媛県と共通点が多い。温暖な気候を生かしてミカン栽培が盛んだし、海流の関係で気温が高く、海の恵みも多い。でも、一歩山間部に入ると人を寄せ付けないような険しい山々があって、四国の南西部の山、山、また山、といった雰囲気に相通ずるものがある。 上段で書いたように大都会の大阪から息子が転勤したのは、その和歌山県だった。 |
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各社高速バスも立ち寄る吉野川SAにて | 徳島自動車道を藍住ICで降りて一般道へ |
似たもの同士 愛媛県と和歌山県は、同じような気候風土と書いたが、じつはもう一つ似たことがあることに気が付いた。 それはどちらも交通の便が悪いことだ。 四国の高速道路の整備が遅れているのは有名な話し。特に地図で言うと下半分は未開通な部分が大半だ。ここ、愛媛県南部も途中まで開通はしているものの、そのほとんどが危険な片側一車線のまま。いったん事故が起きるとすぐに上り下り共に通行止めになってしまうという、なんとも貧弱な道路環境だ。 実際に走ったのはこの後になるが、和歌山県の高速道路もこことよく似た環境だったのには苦笑してしまった。 それとついでに書いておくが、交通マナーもどっちもどっちだった。愛媛県には誰が命名したか「伊予の早曲がり」という、直進車が来る前に青信号になるやいなや強引に右折していく”技”(注:もちろん交通違反だ、真似しないように)があるのだが、和歌山県でもこれとよく似た走りを何度か目撃した。「南紀の早曲がり」なのか。ただ、そのクルマが地元かどうかまでは判断できないので、ここはもし誤解があったら許して欲しい。 |
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板野ICから高松自動車道へ入る | つい行き慣れた高松方面へ行ってしまいそう |
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淡路島内はいつも快適な走りが出来る | ちょっと遠目だが風車が |
初、南紀入り 今回が3度目の遠征になるので、おおまかな状況は分かっているが、大阪から向こうが未知のルートだ。 Yahoo!のルート検索を使ってシミュレーションすると、ずっと高速道路を乗っていれば勝手に(?)着くようにはなっているが、その距離が片道530キロ以上もある。 最初、あまりの遠距離に途中フェリーを使おうかとも考えて調べたが、驚くほど高額なため断念。 (南海フェリー徳島〜和歌山間:5メーター未満9,300円ドライバー込み、乗客大人2名で4,000円、いずれも片道料金) 大人しくアスファルトの上を走っていくこととなった。 未交換だった残り2本のタイヤも新調し、万全のコンディションで9月の3連休初日に出発した。 今回は最短ルートということで、川之江JCTから高松自動車道ではなく、徳島自動車道へ。 途中、吉野川SAで小休止を。ここのSAは何度か利用したことあるが、駐車場が広くてトイレや設備も綺麗なので非常に居心地がいいSAだ。建物の外で売っているじゃこ天屋さんがオススメ。その先の藍住ICでいったん高速を降りて、すぐ近くにある高松自動車板野ICへ入る。 ここからはいつものルートなので、詳細は割愛しよう。 ただ、兵庫県に入ると3連休の混雑が激しくなった。それを避ける意味でも今回は大阪の環状線に入らず、海側を通っている湾岸線とやらにチャレンジすることにした。車載ナビに言われるがまま途中のどっか(京橋の手前)で降りて一般道へ。 なにやらへんてこりんな道に誘導されて不安になったが、まあそれでも何とか自分たちで湾岸線の文字を見つけて無事に入ることが出来た。地図データが古いナビはちょっと怖いな・・・。 ビル群の合間を縫うように走る環状線も魅力的だが、この海を見ながら走る湾岸線もとても気持ちがいいルートだ。特にこの日は快晴だったため、遠くまで見通せるのが良かった。途中、USJのアトラクションらしき建物や、とても綺麗な橋で繋がっている関空などを満喫しつつ、道はいよいよ阪和自動車道へと変わっていく。初、和歌山県入りだ! |
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どちらも湾岸線にある橋 車中からの画像は安全のため、すべて家内が撮影したものだが、どうも人一倍 橋という建造物に興味があるらしく、通るたびにバシャバシャ写していた。 そんなに画像はいらないけど、頼んだ手前そうも言えず、結局好きに撮らせることにした。 |
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例によって今までSAに入り損ね、結局14時過ぎて紀ノ川SAへ こんな時間なのに広大な食堂が8割方満席状態だったのは驚き じゃあ、お昼時の混雑ぶりっていったい・・・ |
親バカだが、何をさせても器用にこなす次女の撮影 橋専門(?)の家内とは違い、いろんな所の撮影に協力してくれた ホテルの部屋からこんな綺麗な夕日が見えたのは嬉しい誤算 |
ここは地元? 初の南紀入りと書いたが、厳密に言うとじつは過去2回ほど和歌山入りしている。 どちらも25年以上前になるが、最初はまだバイクに乗っていた頃にツーリングで三重県経由で和歌山に。2回目は、自分の運転ではないが台風が来る前にと、会社の人達と一緒に和歌山県内のどっかの海岸にキャンプをしに行ったことがある。 なので”初”ではないのだが、バイクの場合は山道を走って地図上でちょっとかすった程度だし、キャンプの時には自分の運転ではなかったので、これを回数に入れていいものかどうか微妙なところ。 まあ今となってはどちらも記憶がおぼろげだから、今回が”初”でもいいか。←テキトー 先ほども書いたが、快調な走りだった阪和自動車道も和歌山入りしてしばらくすると雲行きが怪しくなってきた。 そう、ここと一緒で片側一車線の道路へと姿を変えていたのだ。車窓から見える景色やトンネル内のくすんだ様子など、もう雰囲気はまたく地元と変わらない。すでに500キロ近く走ってきたとは思えないほどよく似ている。 それでも、対向車線の大渋滞ほど混んでいないため、順調に終点の南紀田辺ICまで走ることができた。ここまで来たら今日の宿泊先までは目と鼻の先だ。 |
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翌朝の風景、部屋からの眺めは昨日の夕日共々かなり良い 遠目で見えないがアドベンチャーワールドらしき施設も・・・ |
その料金から期待はしてなかったが意外と良かったホテル 小さな子供連れの宿泊者が多かった。バイキングも美味しかった |
お泊まり この遠征の最初にも書いたが、今までの大阪行きにプラスして約2時間半余計にかかる和歌山行き。距離だって、どうやっても530数キロから短くはならない。計画の段階で日帰りは無理と判断して、珍しく泊まることにした。 田辺市内の宿泊施設をネットで最安からチェックしていき、夕食なしのトリプルルームという格安プランをゲットした。3連休の直前でこういう部屋が空いていたのはラッキーだったと言えるが、意地悪な見方をすると「大丈夫か?」とも取れる。 現着すると、ネットの写真とはずいぶんと印象が違っていたので心配したが、ブライダルもやっている施設らしく中は綺麗でホッとした。部屋は元々ツインを無理矢理トリプルにしているので正直狭い。ただ、上段の写真のように部屋からの眺めはとても良かったし、無料の貸し切り露天風呂(基本的に30分の時間制限らしいが1時間でもいいですよとのこと、そんなに入っていたらのぼせるので30分にした)はこの風景を堪能しつつ温泉に入れる贅沢さ。これでこの値段ならまったく文句はない。小さな子供連れの宿泊者が多いのも頷ける。 本日の走行距離535キロ、朝8時過ぎに自宅を出てチェックイン予定時刻ピッタリの16時着なり。 ♪思えば遠くへ来たもんだぁ〜、地図で見たらそれほど離れているわけではないのに・・・.。 |
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夕日が沈んでいた方角を翌朝に撮影 今日も快晴なので、きれいな田辺湾がいっそう映える |
ホテルに隣接しているGS 10円以上も安かった、もちろん満タンに |
再会 夕食は長男が勤めている店に行くことにしている。残念ながら彼と一緒にテーブルを囲めないが、それでも働いている姿はチラホラと見ることが出来た。家を出てまだ半年しか経ってないので、そんなに変わった雰囲気はなさそうだが、何より元気そうに働いているのでホッとした。 彼が手掛けたであろう料理を食していると感無量になった。その日の夕食は、どんな高級旅館の豪華料理より美味しかったことは言うまでもない。 夕食を済ませるといったんホテルへ帰る。彼の勤務終了がかなり遅いので、それまで時間調整。 11時頃になってアパートへ行った。家から持って来るように頼まれていた布団一式や食料品の数々を降ろし、時間も遅いため近くのファミレスへ。久しぶりに家内や妹と嬉しそうに話す姿を見て、無理してでも来て良かったなと感じた。 ただ、自分用のベッドがあるのになんで布団一式がいるの?と、疑問に思ったがそれは聞かないでおこう。 勤務の都合で今年の正月は帰れそうにないらしい。でも、大丈夫。もう田辺市内は半分以上把握した、また来るけんな。 |
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関空への入り口付近にて巨大な空港ホテル? 田舎者からしたら「撮っとこ撮っとこ!」のノリ |
無駄足 朝食はバイキング。施設同様、過度な期待はしてなかったが、これもまた良い意味で裏切られた。 種類も多いし、味もなかなか。普段、バイキングというものにあまり縁がないせいかもしれないが・・・。探せばもっと良い所もあるだろうが、この「ガーデンホテルハナヨ」なかなかのオススメだ。 せっかく南紀まで来たのだからと、最初はアドベンチャーワールドに行くプランもあった、パンダを見たいし。 だが、調べてみると料金が高いのと、ゆっくり回れる時間がないこともあって断念。 (入園料一日券:大人3,800円、子供3,000円、有料アトラクションは別途チケット購入要) 代わりに「見るだけの南紀白浜空港行き」に変更してホテルを出るものの、ほんの数分走ったところで大渋滞。3連休の中日に工事でもないだろうから事故の類とは思われるが、これでは帰る時間がどんどん遅くなるのでこちらも断念せざるを得なかった。 途中でUターンするが、結局1時間近くを無駄に過ごしてしまった。 昨夜のニュースで初めて知ったが、この連休は有名な岸和田のだんじり祭りがあるらしい。 混雑がひどくなる午後までには、その岸和田市周辺を抜けておきたいと、この時点では楽観的観測がまだあった。ところがこの先、国道どころか恐ろしい山道を走る羽目になろうとは、私を含め車中の誰も想像しなかったのである。 |
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動かなくなった阪和自動車道を有田ICで降りてR42へ まさかこの後、熊野古道を走ることになるとは・・・ |
帰路途中のどっかの観覧車 撮影は引き続き橋専門家?の家内である |
熊野古道 比較的最近に開通したらしい田辺バイパス経由で、昨日の阪和自動車道へ。 今日も昨日に引き続き快晴だ。気持ちのいい秋空の下、あとは帰るだけ。来るときの反対車線の渋滞が気になったが、このときにはそれほど深く考えていなかった。 しばらくは順調だった流れがだんだん滞るようになってきたのは「御坊」とかいうあたりから。先述したように片側一車線だから渋滞の影響も大きい。電光掲示板には渋滞8キロとか10キロとかの表示が・・・こういう写真を撮って欲しかったのだが、家内は興味ないようだ。 それにしてもひどい渋滞だ。普通に走ったらほんの数分の距離を、1時間近くかけて移動している。歩くスピードよりも遅いほど。そのうち高速道路ではある意味禁句であるセリフが子供から発せられた。 「トイレ」 え〜このタイミングで?さっきPAを通り過ぎたばっかりなのに!もうちょっと早く言ってくれよ、と嘆いてみても仕方ない。ほとんど動かない状況なのに、一台も降りる車がないのを不審に思いつつ「有田南」だったか「有田」だったかのICで一般道へ降りた。 近くのショッピングセンターへ入ってトイレ休憩。と同時に次のICへのアクセスを探す。見にくいナビ画面の情報を信じるに、先ほど渋滞なのにクルマが降りなかった訳が分かった。道がないのだ。 いや、もちろん一般道だから道はある。あることはあるが、次のICへ行くにはどえらい回り道をしないといけない。R42で有田市を経由し下津ICから元の阪和自動車道へ戻るというルートだ。ナビ画面で見るその道は途方もなく長く、他に近道はと探すと一本だけ山越えルートを見つけた。見つけたことを後悔することになる30分前の出来事だ。 ちなみに、帰ってから紙の地図を見てみるとそれほどひどい回り道ではなかった。大人しく国道を走るんだった・・・ナビだけを頼るとこうなる。 その山越えルートとは有田川を渡って、紀伊宮原駅の横を通り白倉山にある報恩寺というお寺を経由するルート。書いている本人も帰ってから調べた見知らぬ土地と地名だ。車一台がやっと通れるほどの狭く急勾配の山道で、所々に「熊野古道」という手書きの標識が建っている。「く、くまのこどぉ〜?こんな道、クルマで通っていいの?」 仮にダメと言われても、道の両側から伸びてきている枝に車体を当てないように全神経を集中させている今、Uターンなんてとてもできない。これは失敗したな、という重い空気が車内に充満し始めたのはもう山の中腹以上になってからだった。 |
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復活 それでも、カメのようにあえぎながらでも、レガシィは登り切った。エラいぞ、レガシィ! 頂上付近でしばし休憩・・・・・ 今度は今のような道を下るのかと思うと気が進まなかったが、登った以上仕方ない。意を決して降り始めると、山の反対側の道は綺麗に整備されているではないか。とは言っても、民家の軒先をかすめて走るような狭さは相変わらず。降りきるまで気を抜かず、何とか無事に県道に出た。 そこからはすぐに下津ICへ。ここは合流する道がえらく短いICだった。ゲート横には草も生い茂っていることから、たぶん利用者がとても少ないのだろう。 こうして苦行?の末、阪和自動車道へ復活できたのであった。 この後はほぼ高速道路だったので、いつものように・・・いや、途中湾岸高速で、大阪方面と神戸方面を間違えて入ってしまったおまけがあるものの、無事に帰宅することが出来た。 |
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前日は曇り&雨の最悪な天気 だから画像は一枚もない その代わり翌日は朝から抜けるような青空が広がっていた |
前日に撮れなかったのでチェックアウト後に 田辺湾にて撮影会 |
今年最後 12月、世間では師走と言って慌ただしい雰囲気が漂っている最中、またも和歌山行きを決行した。おそらく今年最後の遠出となるだろう。 泊まりは前回好印象だった「ガーデンホテルハナヨ」をまた利用した。朝起きた時に見える景色はとても魅力的。 ルートもほぼ前回と同じなので、特にネタはない。休憩ポイントを違った箇所にしたぐらい。 行きの土曜日はなんとも言えない悪天候だった。曇っているだけならまだしも、冬特有の夕暮れのような暗さになったり、神戸以降は心配したとおりに雨も降ってきた。よって、いつも撮影しながらの道中だが、今回往路に限っては一枚も撮ってない。 その代わり、翌日の日曜日は素晴らしい青空が広がった。なので、少々画像が多くなるが下記に貼り付けておこう。 ちなみに今回は家内との二人旅なので、高速を途中で降りることなく(つまりは熊野古道を走るなんてことはなく)平穏無事に帰宅することが出来た。 |
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同じく田辺湾にて それにしても師走の海辺というのにとても暖かい、さすが紀伊 |
泉大津PA展望台からりんくう方面を望む とても綺麗な、そして眺めのいいPAだった |
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泉大津PA展望台から神戸方面を望む | 泉大津PA展望台から大阪方面を望む |
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このPAは上の階が大型車用、この階が普通車用となっているも、みんな手近な上の駐車場に停めるせいもあって、この階はご覧のようにガラガラ |
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この日、湾岸線は工事のため片側一車線通行で、かなり手前から大渋滞 延々この作業車の後ろについて走った。特に撮るシーンもなかったので ”はたらくくるまシリーズ”よろしく、この作業車を何枚も撮影。神戸はまだまだ先。 |