Windows7 64Bit奮闘記

「PC自作ノススメ」 Vol. 1

Windows7が登場してからはや数ヶ月。
2003年から使っているDELL製のノートがそろそろアブなくなっているようなので、思い切って乗り換えることにした。
このコーナーは無謀にもWindows 7 それも64Bit版の自作に初チャレンジした、オヤジの自作奮闘記である。ホントに動くの〜?


プロローグ


上段で書いたように、今使っているのはDELLのInspiron500mというノート型でWindows XP パソコンだ。
購入する際にBTOでメモリだけは増設したものの、当時で考えると中の下程度のマシンだったと思う。ただ、主な目的がホームページ作成とそのための画像編集ぐらいなのでまったく問題なく・・・いや、正直白状すると幾度かブルー画面(*1)等の動作不良があって「とうとう逝ったか」と覚悟したことも何度かあった。

今もなんとか作業できているのだが、数ヶ月前から文字入力や画像のサムネイル表示が恐ろしく遅くなってきた。文字入力なんて5文字ぐらいキーを打って初めて最初の1文字目が表示されるくらいの遅さだし、バックスペースキーを押してもすぐに反応しないので立て続けに押すととんでもなく後ろまで戻ってしまう有様。「どこまでバックするねん!」と一人ツッコミしながら入力している。
実際、これはものすごくストレスが溜まる。まるでノロノロウィルス(*2)に感染したような感じ。

DELLのInspiron500m
天板のカバーはオプション品、数種類あるカラーから選択できる。DELLの良い所。
もちろん機能的にはまったく役に立ってない(爆)。マウスはサンワサプライ製。
それよりもなんで外?それは風がない日は家の中より庭のほうが暖かいから。
PCを置いてある部屋は北側で恐ろしく寒いし至る所の隙間のせいで暖房も効かない。
ただし、反対に夏は一度もエアコンを稼働させることなく過ごせた。

これはなんとかしなければ・・・といってもここまで積み上げてきた環境をすべて壊して、リカバリCDから再インストールするなんて考えただけでもゾッとする。もっとも、バックアップをきちんと取って復元すればXPならほぼ元の環境に戻るだろうが、その手間と労力を考えたら買い換えた方が合理的だ。

折しも昨年(2009年)秋、Windows7が発売されたのでタイミングも良い、これに乗り換えよう〜 ←安易。
ここから次期機種の選定が始まった。
*1
ブルー画面とはその名の通り画面が青く、なにやら英語でナントカカントカ etc.と書いている画面のこと。ほとんど読めないが基本的にとっても深刻的な事態であり、リセットで元に戻ればラッキーと考えよう。でも、大抵の場合近いうちに再発する。数時間もかけて作業したデータが消えてしまい顔が青ざめて見えるのは、この画面の青さが反射しているだけ・・・ではない。
*2
ノロノロウィルスとはPCの反応が異様に遅く、まるでPCウィルスに感染したかのような錯覚を与える症状のため勝手に命名、実際には存在しない。一時流行したノロウィルスとは別物で、治療にはHDDの交換やOSの再インストールとかがあるが、手っ取り早くPCを新しくするのがもっとも有効な手段。家内へ買い換えの許可をもらうための言い訳になるので、ある意味ウェルカム的な症状とも言える。

選定作業

新機種の一番の候補はこのPCの前に使っていて馴染みがある、SONYのVAIOシリーズだ。それも液晶一体型。
地デジやBSを録画出来て、ブルーレイドライブ搭載で、フルHD表示の画面、もう完璧!私の希望にドンピシャである。タッチ機能はいらないので、VPCL118FJ/T というモデルがいい。ただ・・・お値段はそれなりでかなりお高い。

買い換えを検討し始めたのは、ちょうど年末商戦が活気を帯びてきた12月中旬だったろうか。
この時期って、俗に言う冬モデルの在庫処分と先の年末商戦が重なって買い換えには一番良い時だろう。年が明けるとすぐに春モデルが発表になってしまい、新機種は値引きも期待できない。

底値の時を見計らって決断しておけば、今年の正月は新しいVAIOをイジって楽しめたはず。
まだまだ大丈夫と、高をくくって他のメーカーのテレパソ(*3)も検討しているうちに知らない間に店頭から姿を消していた。OH〜それではネット通販でと思ったら、こちらもなぜか急激な価格急騰。もともとオープン価格なので定価はないが、明らかに底値の時より6〜7万円も高い。稀少在庫と需要増加の影響か。

いくら希望にピッタリとはいえ、20万を超える金額はさすがに無理がある。

対抗馬として富士通やNECも考慮したが、細かい点で納得がいかず却下。他のテレパソも同様。価格の安さだけを考えたら某音響メーカーブランドが一番だったが、合併(経営統合?)した相手先のイメージが悪すぎた。

では今と同じDELLでは?
先述したとおり、このノート型パソコンを購入してわずか2年ほどでブルー画面になるトラブルが頻発する品質の悪さに閉口した記憶があるので、もうここからは買わないことに決めていた。それにそんなトラブルが仮になかったとしても、新品時から色ムラのあるディスプレイ(剛性がないため背面を軽く押しただけで変な模様が出る!)や、ガリ版で使うような質の悪い用紙を使った説明書(読まないけど)など、至る所にコスト削減の余波があることが分かってしまう安易な作りに抵抗を感じた。安いのは安いなりの理由がある。

DELLのInspiron500m
すべてのモデルがそうではないだろうが、クオリティの面で期待を
裏切ってくれたこのノート。ただ、そのぶん他社よりかなり安かった。

余談だが、ブルー画面になるトラブルはプライマリのHDDが認識しないというもの。何度も脱着したり接点復活剤を塗ったりと、いろいろやっていたら知らない間に直ってしまった。このことがきっかけでバックアップの重要性を認識し(もっと早く気付よ)外付けのHDDを購入することとなった。怪我の功名?

結局、その値段の高さとほぼ絶望的な拡張性のなさからメーカー製液晶一体型パソコンはこの時点でなくなった。

次に検討したのはショップ系BTOマシン(*4)それもデスクトップ型。
メーカー製パソコンでは満足できない、または逆にいらないモノが多すぎると感じる人向けで、おそらく一番コストパフォーマンスに優れている選択肢だろう。実際に数社のサイトで見積もりを作ってみた。作ると言ってもあれこれ選んだら勝手に計算して出てくるだけだが。

驚くほど安い!と言いたいところだが、それほどビックリするほどの価格ではない。理由はその選択肢の少なさにある。市場に出回っているすべてのパーツを選べるわけではないので、この中で選ぶなら・・・という三者択一、もしくは四者択一になってしまうのだ。言い方は悪いが、中には抱き合わせ販売か?ともとれる組み合わせも。もっとも、各スペックを最低限まで落とせばそれなりに低価格で組めるが、それではわざわざBTOマシンにこだわる意味がないように思う。

思うように組めないのならいっそのこと自作(*5)する?
あ〜やっと出てきた自作の文字。長い前ふりだったが、ここからがこのコーナーの本番である。
*3
テレパソとは、パソコンにチューナーを搭載しテレビ放送(地デジ、BS、CS)を受信できる機能を持たせたテレビパソコンの略語。まだ高価だがメディアセンターを利用して番組表から録画予約できるなど機能も豊富。1TBや1.5TBなどの超大容量ディスクを搭載することによりハイビジョン放送も数十時間録画可能となった。少しでも価格を抑えるために地デジのみ受信可能の商品もあるが、家のアンテナが対応しているなら3波対応のチューナーをオススメする。
*4
BTOマシンとは、自分の希望どおりの仕様を設定し作っていくパソコンのこと。Web上でパーツごとに選択し簡単に注文できる。世界に一台だけ!と謳っているところもあるが、それほど無限に選択肢はないし、必ずしも自分の思い通りになるとは限らない。自作と同じように思えるが、ショップで組み立てて届くので自作の楽しみはない反面、初期不良で動かない心配や組む手間が省けるメリットがある。よく似た表記でBPOというのがあるが、こちらは放送倫理・番組向上機構のこと。
*5
自作とは、文字通り自分で作るパソコンのこと。ただ、自作といっても基盤から作るわけではない。コンデンサーや抵抗を半田付けする、ラジオ製作と同じと考えると大きな間違い。パーツを買ってきて組むだけでそれほど専門的な知識は不要。工具もプラスドライバーぐらいで事足りる。知っている人にとっては「今どき自作?」だが、知らない人に対しての「自作」という響きはインパクト大である。ちなみに我が家では自作の理由を”メーカー製パソコンが高いので仕方なく(!)自作する”ということで説明している。決して自分の楽しみのためなどとは言ってはいけない。

情報収集


とはいえ、自作って簡単に言うけどいったいどうしたらいいのか。
いくらパーツを組むだけとはいっても、それはそれなりに制限や決まり事があるはず。それに今のトレンドも知らないから、まずはパソコン雑誌とかで情報収集しよう。

件のWindows7関連のおかげで書店にはそれ関係の雑誌が多くあった。「3万円で組めるWindows7」へぇ〜そんな低価格で組めるの?SSDってなんだ、HDDはもう古いのか?IDE接続はどこ行った?自作初心者のオヤジはこんなもんだ。

最初は暗中模索状態だったが、いろいろ読んでいるうちにおぼろげながらも自分が求めているマシンが想像できるようになってきた。

リストバンド リストバンド
自作をするなら必需品、静電気を防止するリストバンド。特に今の時期、乾燥している時は装着していたほうがいい。
私は体質的に静電気を帯びやすいのか、クルマの乗り降りでもバチバチくるのでメモリやボードにとっては大敵だろう。

まず、CPUは主流のインテル製ではなくAMDにしよう。
理由はいうまでもなくコストの関係。重いベンチマークソフトを走らせてミリセック単位のスピードアップに一喜一憂する趣味はないので、速さはソコソコでいい。3Dゲームなどしない私にとってCore i5などは宝の持ち腐れで、ましてやその上位モデルであるCore i7なんて論外。年始に登場したCore i3は低価格でなかなか魅力的ではあったが、それを載せるマザーボードがまだ若干高かった。

そのAMDの中でも特にコストパフォーマンスに優れているのがAthlon U×4 620 もしくは同 630 だ。
表記のとおりクアッドコアであるにもかかわらず、620は実勢価格が9千円台前半(2010年1月時点)という安さ。クロック周波数は公称2.6GHzだが耐久性にも優れているので、ほとんどのユーザーはオーバークロック(*6)して使っているようだ。もちろん私はノーマルで使わせてもらおう。

Athlon U×4 635
Athlon U×4 635 ’10年2月登場

マザーボードはCPUが決まっていればそれに適応したものを選ぼう。
大きさはATX、ソケットはAM3、チップセットは785Gという大まかな条件が分かっているので、あとは好みで。雑誌で読む限り「ASUSTek」と「GIGABYTE」が有力候補、どっちにするかは価格次第だ。また、一番高価なパーツと言っていいグラフィックカード、通称グラボーの機能はオンボードなので別途購入する必要がないのが嬉しい。

Windows7になってそのグレード選択の一つに4GB以上のメモリを認識できるかどうかがある。
「Home Premium」「Professional」「Ultimate」と大きく分けて3種類あるWindows7、それぞれに32bit版と64bit版があるが32bit版は4GB以上のメモリを認識できない(実際は3GB少々)らしい。それほど大量に積むほど予算はないが、将来的な増設も視野に入れてここは64bit版でいかせてもらう。ちょっとしたギャンブルである。ドライバとかの問題もあるようだがそれは動かしてみてのお楽しみにしよう。その代わりXPモードが使えるProfessionalを選択。当然DSP版(*7)。

メモリは2GB2枚の4GBで。このメモリに関してはすごく種類が多く、また相性問題?などもあってよく分からないというのが素直な感想。DDR3-1333という希望を出して、指名買いせず大人しくショップ店員の意見を聞いて決めることにする。

HDDはどうする?1TBや1.5TBという途方もない大容量タイプが驚くほど安価で出回っている。ハイビジョン録画を考えるなら容量は大きければ大きいほどいい。でも、話しが前後するがあとになって大幅な予算オーバーであることが判明したため結局、今回はテレパソ化は諦めることになった。半年後にチューナーを積む予定。
となると、現時点での大容量HDDは不要になる。今は軽快に動く記録媒体でいい。そうだ、SSDにしよう。価格がこなれていたとはいえ64GBや80GBタイプはまだまだ高嶺の花、最近40GBタイプが登場したのでこれならHDDと同じぐらいで購入できそう。

パーツ選定の何に一番時間がかかったかというと意外なことにPCケースだった。
これほど雑誌の写真やネットの画像でイメージしにくいものはない。この近辺にはPCショップなどないので気軽に店頭に行って確認することが出来ないというのに。それでも感じ的には「Cooler Master」や「Antec」製のが良さそう。安く仕上げるために電源付きのを第一希望として、あとは実物を見てから決めよう。

モニターもないので購入しないといけない。価格だけで考えると海外メーカーの独壇場だ。
ただ、マウスやモニターというインターフェイスはとても大事なパーツで、常に見て触れている箇所だけに気になり出すと我慢できなくなってしまう恐れがある。事実、以前に使っていたマウスは一時間も使わないうちに親指の付け根が痛くなってくる代物で、買ってきてから僅か数週間でゴミ箱行きとなった苦い経験があるからだ。それにモニターは視力にも影響してくるので安さだけでは決めたくない。
23型もしくは24型でフルHD、グレアパネルも綺麗だがどうしても反射光が気になりそうなので、ここは無難にノングレアパネルをチョイス。最終的にどのメーカーにするかはこれもまた店頭に行って決めよう。

逆にあまり気にならないのは光学ドライブだ。今は安価で読み取りオンリーのブルーレイドライブも出ているが、上で書いたようにテレパソ化は延期となったので今回はDVDドライブで十分。それもバルク品にする予定。立派な化粧箱はいらない。プチプチマットに巻かれてワゴンに積まれている格安ドライブで上等。

キーボードもないのでこれも購入予定。救いはワイヤレスタイプでも今は驚くほど安いこと。マウス同様、こういったものは実際に使ってみないと使用感が分からないので、参考にするにはユーザーレビューとかを読んだ方がいいだろう。もっとも、人の好みにはバラつきがあるので一概にその評価を鵜呑みにするのは危険だが。

あとは先述したように、テレビチューナーが入るはずだったが、もう大幅に予算オーバーのため断念。
何もかも一気に仕上げるより、徐々に自分好みに仕上げていく楽しみを残しておこうと前向きに考えることにした。

*6
オーバークロックとは、メーカーが設定したクロック周波数より数段アップさせて使用すること。クルマでいうならシリンダーヘッドを削って無理矢理圧縮比を上げる、もしくは過給器のブースト圧を規定値以上に上げるようなもの。どちらも最近は流行らないが・・・。周波数が上がるということは動作が速くなるということだ。ただ、CPU自体への悪影響も忘れてはいけない。しっかりとした知識と熱対策、電源事情を考慮して設定しよう。もちろんこれによって生じた障害はすべて自己責任。
*7
マイク●ソフトの殿様商売が垣間見えるような売り方の一つ。通常のパッケージ版の他にOEM版やアップグレード版もある。DSP版とは何かのパーツと一緒に購入して、それをPCで使うことが条件で割安販売している。OSだけ他のパソコンにインストールするとライセンス違反となるので要注意。

購入


クルマでもそうだが、カタログとかを見てああでもないこうでもないといろいろ悩んでいるときが一番楽しい。
今回もパーツを購入する段階になると、もうちょっと待てば安くなるんじゃないかとか、ホントにそのパーツでいいのか?などと余計な想いが沸き上がってくる。庶民の悲しい性・・・でも待っていたら永遠に完成しないので次にステップに踏みだそう。

2月の休日に約100q離れた所にある某PCショップに出掛けた。
周辺機器はネットで購入する予定なので、ここではコアになる部分、そうCPUとマザーボードとメモリぐらいを買おう。万が一初期不良とかあっても店頭なら直接持って行けるし、それにもしかしたらまとめて買うと値引きもしてくれるかもしれない。

まずは多くの種類を並べているPCケースを見物してみる。
やはり写真で見たイメージと実物とでは大きな違いがある。それにフロントやサイドのパネルの剛性感、電源スイッチとかの節度感などは実際に触ってみないと分からない部分だ。どれも一長一短があるが、やはりAntec製のSOLOとかが一番良さそうである。

雑誌では度々 Three Hundred AB が登場していたのでこちらもチェックしてみる。さすが定番ケースだけあって威風堂々としている。電源付きで5〜6千円台の安いケースとは雲泥の差だ。このへんは素人が見ても違いが分かる。ただ、電源は付属してないので別途購入の必要がある。そうなるとかなり高くなってしまうのが悩むところ。
派手なゲーミングマシンっぽいケースには興味ないので最終的には Cooler Master Sileo 500 を含めた3台で決めることにした。

そうこうしているうちに案の定、店員が声を掛けてきた。
「ケースをお探しですか」
「ええ、でもケースはともかく、自作をしたいのでパーツを揃えようかと」
「そうですねー、今でしたら先月出たばかりのCore i3なんかがおすすめですが・・・」
「いや、もう仕様はほぼ決まっているので」

こんなやり取りからパーツ購入は始まった。私が練りに練ったプランを若い店員に披露する。
どうだぁ〜?オジサンが一生懸命考えた構想だぁ〜ちょっと鉄板パーツ寄りになったけど、そこはそれ初心者だから勘弁してほしい。

いろいろ相談しているうちに、コアな部分だけと考えてたパーツ購入が幾分増えてしまった。事前に価格.com (*8)でリサーチしていた価格よりもかなり割高だったが、親身になって聞いてくれたので良しとしよう。
ただ、先ほどのPCケースとモニター、それにワイヤレスキーボードはさすがに保留した。

ショップで購入した商品
ショップで購入した商品、予定よりかなり高い金額に・・・

精算の時になって先ほどの店員がしきりに保険を勧める。
自作初心者によくありがちな”あぁ〜やっぱりできない!”とバンザイ状態(*9)で持ち込む客がいるそうな。そういう時に備えての保険らしい。金額を聞いたら5千円とのこと。そのほかに組み立て代行というのもあって、こちらは1万5千円なり。どちらも丁重にお断りさせて頂く(笑)

こんな楽しそうなこと、わざわざ金を払って組み立ててもらうなんて・・・と内心思っていたら、隣で初老の男性の方が自作キットの箱を持ってきてオーダーされていた。出来上がっているマシンを買った方が安くないですか?おっと、余計なお節介。

*8
ありとあらゆるモノの価格を比較できるサイト。グラフによる価格変動や一番安いショップを探せるというメリットもあるが、それと同じく有効な情報はユーザーレビューにある。生の声は貴重。 http://kakaku.com/
*9
古くから日本人特有の行事である万歳三唱・・・とは違う、お手上げの意味のバンザイ。初心者が偉そうなことは言えないが、アクシデントやトラブルで悩むこともこれまた自作の醍醐味の一つと思うのだが・・・。MS-DOSが幅を利かせていた時代と比べると、今のWindowsなんてなんと敷居の低くなったことだろうか。これがWindows 95の頃なら私もその保険に入っていたに違いない。

組み立て

気持ち的には帰ってすぐにでも組み立てたいところではあるが、パーツがすべて揃ってないのでそれは後日のお楽しみに。

モニターは店頭で見たLG製とかが安いものの、どうも細部の作りが雑に感じた(ただ、白色LEDのバックライトタイプには心惹かれた)ので当初の予定どおりネットで三菱製の「Diamondcrysta RDT231WM」というモデルを購入した。よく利用するAmazonは送料無料なのでありがたい。クリックした翌日には商品が届いた。

キーボードマウスセットとPCケースはソフマップのネット購入で。
ロジクールの「MK320」というワイヤレスタイプ。実物を見てないがレビューとかで好評だったし値段も安いのでコレに決めた。

あれほど悩んだPCケースは、Antecの新商品「NSK 4482B」というのに決定。
このケース今年1月発売、つまり出たばっかりでレビューも何もない。もちろん実物も見てない。決め手は奥行きがコンパクトでPCラックからはみ出ることもなく、かつ、380Wの電源付きという点だった。アンテックの電源は良質との定評があるらしい。それに、このケースはサイドパネルを外す手段がちょっと変わっていて、天板を外してからサイドを外す構造になっている。何やら革新的?
ソフマップは入金した二日後に商品が届いた。

ネットで注文した商品
ネットで注文した商品。店頭で見る23インチはそう感じないが
部屋に置いた時にはすごく大きく感じるのはナゼ。
それにしても畳と襖をバックにこれらを置いた絵はミスマッチか?

これで必要なパーツは揃った。
この時期には珍しい生暖かい雨の休日、朝から組み立てを始めた。

まず、初心者らしく雑誌(*10)に載っている手順どおり進めていこう。
マザーボードを外箱の上に載せてCPUやCPUクーラーを装着する。インテル製はクーラーの固定がなにやら難しそうだが、その点AMDは簡単である。CPUは△マークに合わせて載せるだけ、クーラー側にグリースが塗布されているので自分で塗らなくていい。そのクーラーの固定もレバーをひねるだけなので失敗の可能性はほとんどない。

CPUの箱の中身 ソケットに装着したCPU
Athlon U×4 635の箱の中身 CPUをソケットに装着した姿はこの先見ることはない

当初、CPUはAthlon U×4 620 もしくは同 630でと考えていたが、店頭で見たら早くも出たばっかりの635がショーケースに並んでいた。それも意外と安かったので(というより620の店頭価格が高すぎたせいもある)こちらに決定。ちなみに620や630と構造上の違いはない。クロック周波数がちょっと上がった程度。もともとオーバークロックを前提にしている人にはわざわざ高いこちらを選ぶメリットはないだろう。

PCケースに入れる前に通電するのでCPUクーラーのプラグをマザーボードに差しておこう。
言い忘れたが、母なるマザーボードは「GIGABYTE」にした。GA-MA785GT-UD3H Rev.1.0 という長い名前の商品。こちらもネットでの最安値より2千円近く高かった。

クーラーを装着したところ 店員オススメのメモリ
CPUクーラー固定は手前のレバーを廻すだけ 見慣れないメモリ、でもちゃんと動けばなんでもOK

メモリも差しておくが、この時点では1枚だけにしておくとのこと。
KING BOXというDDR3-1333タイプで、2GBを2枚セットで購入した。ヒートシンク付きのUMAXとかがよかったのだが店頭に置いてなかった。まあ、ちゃんと動いてくれればどこのブランドでも構わないが。

必要最低限の構成で動くようにした
電源はケースに付属なので必要なケーブルのみ伸ばした
電源スイッチや内部スピーカーの端子も接続しておく
あとはモニターを接続すれば通電可能な状態になる、はず

電源スイッチやらスピーカーのコードを伸ばしてきてマザーボードに接続する。このケースのコードは長さに余裕があるので無理な取り回しをしなくていい。あとはモニターをDVI-Dで接続して電源を入れてみよう。緊張の一瞬だ!

緊張したわりにはあっけなく立ち上がった。もっとも、起動が速すぎて画面の表示を目で追えない。気がついたらいっぱい英語表示の画面になっていた。でも、この時点ではこれでOK、ビープ音も正常の1回だけだったし。いったん電源を落としてむき出しのマザーボードをケースに取り付ける。

ムチャ早い表示でBIOS画面に入るのがひと苦労 マザーボードをケース内に取り付け
この画面になる前にDeleteキーでBIOS画面に入る 奥行きがコンパクトなぶん、前後方向の余裕はない

順番が前後したが、先述したようにこのケースはパネルの外し方が変わっている。
手で回せるネジ2個を外したら天板を少し後ろに引いて持ち上げると外れるようになっている。以後、両サイドのパネルを外すのに必要なネジはない。同じようにサイドパネルも少し上に持ち上げると簡単に外れるようになっている。これがこの先どんな効果を発揮するのかはわからないが、少なくても今回の作業では非常に取り外し取り付けしやすかった。

パネルを外すのはこの手回しできるネジ2個だけでいい サイドパネルを外すのにはまず天板を外す
パネルを外すのに必要なネジはこの2個だけ 天板を少し後ろに引いて持ち上げると外れる

簡単に外れた両サイドパネルを置いといて、光学ドライブを取り付ける。
5インチベイへの固定には全面の化粧カバーも外す必要あり。ちょっと固いが、前面パネルのフックを外してカバーを内側から外そう。

フックを外したら前面パネルは簡単に外れる pioneer製DVDドライブ DVR-217J
前面パネルを外したところ。前面ファンはない ワゴンに積まれていたパイオニア製DVDドライブ

店頭ではワゴンに積まれていた某社製激安ドライブ(なんと3千円台)に手が伸びそうになったが、店員の勧めで同じバルク品ではあるものの信頼性が格段に違うらしいパイオニア製 DVR-217J にした。でも値段は倍近くした・・・もちろんソフト付き。両側からしっかり固定する。
本来ならドライブを固定する前に電源やSATAケーブルを差しておいた方がやりやすいかもわからないが、天板が外れるこのケースの場合あとからでも何ら苦労せずにアクセスできる。ほかのケースにないメリットである。

ドライブを装着したところ。横のシルバーの部分がメッシュに見えるが穴は開いてない インテル製SSD
ドライブを固定したところ インテル製40GBのSSD、手前は3.5インチベイへの取付け金具

光学ドライブの次はSSD(*11)の取り付けにチェレンジ。
見たことない筐体、そして驚くべき小ささ。こんなもので1万円以上もするのか、たった40GBしかないのに・・・まあ、HDDに比べると可動部がない←ということは音もしないし発熱もほとんどないということ。そしてなによりSSDが重宝されているのがランダムのアクセスの速さ。大容量データの格納には向かないが、システム用ドライブに使うと劇的に速くなるとのこと。

なになに?雑誌では個人使用のPCで約5年が寿命だって?じゃあ私のPCでは10年だな、それだけ持てば上等。10年も経てばSSDもほかの物に取って代わられていることだろう。ショーケースの中で横にあったKingston製のSSDより1,000円以上高いインテル製 X25-V をチョイス、これまた店員からのアドバイスだ。

ベイが取り外しできるので便利 SATAケーブル等接続して一応完成
3.5インチベイは取り外し可能、ドライブの装着が楽だ ケーブルとかを接続して一応完成した絵

SSDに3.5インチ変換金具を取り付けておいて本体にセットする。片側で一カ所しか固定できなかったが、下に支えとなる出っ張りがあるのでグラついたりはしない。
必要なSATAケーブル等を接続し、ファンとかに巻き込まないように余ったケーブルを空きのベイに押し込んでおく。電源ケースから出ているコードには”コレって接続必要?”と悩む物もあったりしてちょっと不安。ちなみにケースに付属の電源は EA-380 という電源単体でも販売されている「80PLUS BRONZE」取得品。さすがAntec、よくある「おまけ的な電源」ではないのが嬉しい。

シンプルな構成なので以上で組み立ては完成だ。
あとは電源を入れて・・・いや、朝から降り続いていた雨がこの頃から雷雨となった。雷が鳴っている最中にパソコンを使うほど無謀なことはない。ここは大人しく我慢しよう。昼食を兼ねてしばしお休み。

休憩中・・・

*10
今回、参考にさせてもらった雑誌は「週刊アスキー増刊」(アスキーメディアワークス) 「パソコンの自作 冬号」(日経BP) 「PC自作の鉄則!2010」(同じく日経BP) など。特に「パソコンの自作 冬号」は写真も多く初心者でもわかりやすい記事で、今回の作業にはとても重宝した。
*11
SSDとはSolid State Driveの略。ディスクに記録するのではなく、電源を切っても消えないフラシュメモリにデータを保存する。いまや超高速回転超高密度になったHDDだが、こと速さにおいてはSSDに太刀打ちできない。ただ、コントローラーの違いでその速さに大きな違いが出ることも。本文に書いているように音がしないのは静音に重点を置いている今回のPCでは特に重要なファクター。

セットアップ

自作機にとっては避けて通れないのがこのセットアップという儀式(!)だ。
昼前から数時間も鳴り続けていた雷もようやく落ち着いたようなので作業再開といこう。

事前に初期の動作確認(とはいってもロゴ画面が表示されるかどうか程度だが)をしているので、ケーブルの接続に間違いさえなければ組んだ後もちゃんと動くはず。壊れないように祈りながらスイッチを入れる。

またあっけなく起動してしまった。一度立ち上がってしまったのでリセットスイッチで再起動し、今度は間に合うように起動中にDeleteキーを連打して、できることなら触りたくないBIOS画面へと入る。ここで設定確認する項目は多岐にわたるが、各パーツがBIOSレベルで認識されているかどうかの確認と日時の設定、それに案外見落としがちなFDDの無効ぐらいか。あと、CPUクーラーを自分で装着する今回の作業ではCPU温度も確認しておこう。この時点で高温になっていたらそれはマズい兆候だから。

何をどう変更したかを覚えておきF10キーでいったんBIOSから抜ける。先ほどのロゴ画面が出るのを確認したら再びBIOS画面へ入って光学ドライブの優先順位(Boot Device Priority)を最初に設定しておく。言うまでもなくこの後のOSインストールのため。

OSインストール

いよいよWindowsのインストールだ。
先述したようにXPモードも使える「Professional」で未体験の64ビット版を入れることにする。CDを入れたらこのパソコンで初めてWindowsのフラッグマークが表示された(笑)それにしてもデカいマークだこと!と思ったらまだ画面の解像度が低いためだった。

よくわからないBIOS画面 インストールの冒頭
できることならあまり触りたくないBIOS画面 お馴染みのインストール画面

今回は新規インストールなので特に変更することなく、次へ次へと進んでいく。勝手にシャカシャカ設定されるのでその画面をぼ〜っと見ているだけだ。途中、ユーザー名やパスワード、そしてお決まりのプロダクトキーとかを入力する以外に触ることもない。時間は正味20分ほどだろうか、本当にあっけなくインストールが完了した。特に書くこともないほど・・・いや、あった、PC名だ。

メーカー製パソコンには必ず最初から名前か型番が付いている。そりゃ当然、でないとモデルの区別が付かない。
でも自作のパソコンは名無しの権兵衛、これではかわいそうだ。そこであれこれ考えた結果→

SAKURA 〜緑の風に乗って〜 初号機 に命名!以後、通称”SAKURA号”(*12)ということで。

Windowsが立ち上がったらすぐにでもいろいろ触ってみたくなるが、その前に先ほどのBIOS画面へまた入って、変更したドライブの優先順位を元に戻しておこう。
*12
日本を代表する樹木の一つ。毎年春になると人々を魅了するあの美しさは言葉で表現できないほど。それに加えて桜という表記は漢字でも良し、ひらがなでも良し、カタカナやアルファベットでも花同様美しい字体という貴重な存在。多くのアーティストが桜という曲をリリースしているのも頷けるだろう。ちなみに、桜の木を切ってしまったことを父親に正直に告白したジョージ・ワシントンの話はあまりにも有名。正直者は賢者になり得るという教訓だが・・・じつはワシントン没後に作られた架空の話だった説も。そもそもその時代、北米大陸に桜の木はなかったとされている。

ドライバーインストール

BIOSのセットアップ同様、重要な作業がこのドライバーのインストール。これも自作機には必須作業だ。
効率よく、かつ最新版のドライバーを一度でセットするのなら、ネット環境のみ使えるようにしておいて、あとの必要なものはWebサイトから直接ダウンロードするという手法もある。ただ、今回のGIGABYTEのマザーボードには一括でCD-ROMからインストールできるユーティリティソフトが付属しているので、まずはそれを使ってインストール、そしてその後に最新版があればバージョンアップするというやり方に決めた。

これもまたビックリするほど簡単にインストールすることができた。それにしてもこの速さはなんだ。OSが真っさらな状態だからか、それとも高速のSSDだからか?電源を入れて立ち上がるのも速いし、何をしても超高速で処理される。う〜ん、恐るべし我がSAKURA号!

幾度か再起動を繰り返した後は、解像度も1920×1080になって美しい画面となった。さっそくテーマは日本を選択、壁紙は当然富士山だ。

BIOSアップデート

大きな問題がなければ無理にしなくてもいいのでは?と個人的には思うBIOSアップデート。
ただ、このGIGABYTEのマザーボードは親切に作られていて、従来のBIOS画面上で行う「Q-Flash」というのと、Windows上で簡単に行える「@BIOS」という2種類もユーティリティを備えている。いくらズブの素人さんでもこれならできるでしょ?と、まるでBIOSを触るのを尻込みしているのを見透かされているような気がしてならない。

あぁ上等だ、やってやろうではないか。ここは玄人っぽく(?)BIOS画面だけでトライしようと考えたが、既にドライバーが入ってネットに接続できているので、より簡単な「@BIOS」に。念のため、ほかのプログラム(常駐型含む)を止めておいてユーティリティソフトを起動する。
「Update BIOS from GIGABYTE Server」をクリック、一番近い国のサーバー(日本が選ばれているはず)を選択してダウンロードするだけ。あとは画面の指示に従って再起動したら完了だ。

あっけないほど簡単ですぐに終わるが、それでもBIOSのアップデートにはなにがしの危険性はある。注意し用心しすぎることはない。現に、アップデート後には最初に設定したいくつかの項目が元に戻っていた。最初のBIOSセットアップ時に変更した項目はメモに残しておいた方が無難だろう。

このBIOS関連のユーティリティのほかに、オーバークロックさせる際に便利な「Easy Tune 6」や、省電力管理の「Easy Energy Saver」など、使いこなせればとても便利そうなソフトが付随している。機会があればチェレンジしてみよう。
マザーボードに付属しているCDから
GIGABYTEの豊富なユーティリティソフト群
コードレスのキーボードマウスがとっても楽
ちなみにここは仮の作業台で設置場所は狭いPCラック内に

データとソフトの移行

パソコンの自作という意味合いからすると、以上の工程で作業はほぼ終わりだ。
だが、画像などのデータはともかく、ソフトやドライバー群は64ビット版に対応していないケースがある。Windows 7への乗り換えは簡単にできても、64ビット版への乗り換えは条件があってすべてがうまくいくとは限らない。今回の自作におけるキモは、じつはこの部分にあるのかもしれない。
私のパソコンにはHP作成ソフト以外、ほとんどこれといってたいしたソフトが入ってないが、参考までにいくつか以下に表記してみた。

◆ATOK 2009
何はなくてもATOK(笑)肝心な文字入力ユーティリティだ。一度ジャストシステム製品をインストールすると、ネットにつなげている間に勝手にアップデート用モジュールのダウンロードをお知らせしてくれる。だから、Windows 7用は・・・と自分で探さなくていいのが楽。登録している大量の単語も問題なく移行できたし、現にこうして文字入力も支障なく行えている。さすがジャストシステム。一太郎も持っているがこちらはまだ入れてないので未検証。

◆IBM ホームページビルダー12
来年からはジャストシステムブランドになるらしい。このVer.12はアップグレード版なので、まず過去のVer.をインストール・・・する必要はない。Ver.12のインストール途中に一回だけ以前のCDを入れるだけでいい。これも問題なくインストール完了した。ただしアップデート用モジュールはインストール必要。最新版はVer.12.05。作りに作った大量のデータもUSBメモリを使って難なく移行完了した。

◆同 デジカメの達人 POWER +
これは動かないだろうという予想を覆し、見事に動いている優れもの。今や画像編集ソフトは数多く存在するが、今まで使った中ではこれがいちばん使いやすいのでずっと愛用している。ホームページビルダー同様、アップデート用モジュールが必要。

◆Canon プリンタドライバー
数年前に購入したCanon PIXUSシリーズ。複合機タイプなのでプリントアウトだけでなくスキャナーとしても大活躍してくれている。コンパクトだけど高機能、難点はインクカートリッジが高いことか。迷うことなくCanonのサイトからダウンロードしてインストールできた。ただし、まだ実際にプリントやスキャンの検証はしてない。(←翌月にどちらも正常に動作することを確認)

◆Adobe Reader
9.3を入れた。アップデートの有無をクリックすると最新版をインストールしてくれるので便利。再起動の必要もない。エラーもなく入ったが、これもまだ実際にPDFファイルを開けていないので成功したかどうかの確証はない。最近、猛威を振るっているウィルス対策のためにも常に最新版にしておこう。

このほかのソフトについては順次追記していく予定。


エピローグ

この段階になっても、まだまだやることはいっぱいある。
Windows 7 上で XP を動作させるためには「Virtual PC」と「XP Mode」という2つのファイルをインストールしないといけない。
また、マイクロソフトが提供している「Windows Live」(*13)はWebサイトからダウンロードするのが必須になっているし、豊富なテーマやガジェットなども取り込みたい。これらはこのあと、別のページで紹介するとして、この自作のコーナーは以上を持って終わりにしよう。

作業前はホントに動くのかさえも怪しかったが、シンプルな構成のおかげでなんとかそれなりにカッコは付いたのではないだろうか。高価な産業廃棄物にならなくて良かったヨカッタ(!)最後に我が”SAKURA号”構成の一覧(勝手なレビュー含む)と、「Windows エクスペリエンス インデックス」(*14)を表記しておこう。

Windows エクスペリエンス インデックス
さすがSSD、最新のCPUと並んでハイスコアになっている。
グラフィックス類が低いが、これはオンボードのため。
別途グラボーを追加すればここは劇的にアップするはず。
CPU AMD Athlon U×4 635
クロック周波数 2,9GMHz、 ソケット形状 AM3、 二次キャッシュ 2048KB 三次キャッシュなし
インテルの同程度のCPUと比較しないとわからないが、コストパフォーマンスの高いことは間違いない。
それに自作初心者にとっても扱いやすいのが嬉しい。店頭でネット価格と同じぐらいだったのもラッキー。
マザーボード GIGABYTE GA-MA785GT-UD3H Rev.1.0
仕様はここに書ききれないので割愛。人気を二分するもう一方の「ASUSTek」も魅力的だった。
どちらを選んでも失敗はないだろう。CPUと違ってかなり割高な値段で購入。予算オーバー原因の一つ。
もちろん他にもっと安価な物もある。ビギナー向けユーティリティが必要なければどれでもお好みで。
メモリ KING BOX DDR3-1333タイプ、2GBの2枚セット品
通電中は赤いLEDが点灯しているので外から不具合を確認しやすいと書いてある。
高負荷をかけないので基本的に問題がなければどんなメモリでもOK、こちらは平均的な価格。
SSD インテル製 X25-V 40GBタイプ
SSD一つで済ませようとするなら、本来は64GBタイプや80GBタイプを選択するべきか。
いろいろ入れてみて、やはり40GBタイプでは近い将来容量的に苦しくなってくるように思える。
インテル製SSDは一番人気らしいが高価格なのがネック。これも予算オーバーの原因だった。
ただ、このSSDの速さは特筆モノ、一度体感したらもう遅いHDDには我慢できないだろう。
OS Windows 7 Professional 64Bit DSP版
パッケージ品と比較して、マイクロソフトのサポートが受けられるかどうかの違いだけしかない。
サポート?一体何してくれるんだ?助けてもらったことなんて今まで一度もない。
自作には自由な反面、自己責任というリスクがあることを覚悟のうえ。ハナっからアテにはしてない。
今のところ64Bitの罠にハマッてはないが、この先何が出てくるかお楽しみ(?)
DVDドライブ パイオニア製 DVR-217J
今のところ入れたメディアはマザーボードのCDとOSのDVD、それに試しに視聴した映画用DVDぐらい。
書き込みはまだしていないので不明。もちろん読み取りエラーなどないし、なにより音が静かなのがいい。
その反面、格安ドライブの倍近い価格。予算オーバー原因の三つ目。
PCケース Antec NSK 4482B
実物を見ずに発注したギャンブル的試みだったが、結果オーライだった。本文中にもあるように
Three Hundred AB の迫力ある格好も魅力的だったが、なにせPCラックが狭いので奥行きが厳しい。
その点、このケースはジャストサイズ、見た目も相当にカッコイイし内部へのアクセスも良好。
控えめな電源の青色LEDもバッチグー。電源付きのケースをお探しの方には是非オススメする逸品。
キーボード ロジクール製ワイヤレスキーボードマウスセット MK320
ロジクール製のマウスは初使用だが、感度や握り具合は特に問題なし。キーボードも同様。
ファンクションキーにいろいろ割り当てできるようだが、まだそこまで手が回らない。
それよりこのコードレスタイプは取り回しが楽。もうヒモ付きには戻れない?
モニター 三菱製 Diamondcrysta RDT231WM ノングレアタイプ
動画やテレビ視聴がメインならグレアタイプもアリ。私は照明の位置からしてこのタイプにして正解だった。
枠は光沢があって高級感を感じさせる。基本的に正面からしか見ないので高価なIPSパネルはいらない。
モニター下部のスイッチで設定するメニューは使いやすさがイマイチ。唯一残念なところ。
ネットで購入、ドット抜けはいまだ発見できず。たぶんこの先も発見できないだろう(爆)
プライス 個々のパーツのお値段は省略するが、当初全体での予算は10万円を予定していた。
ただ、諸事情でその金額では収まらず、最終的には12万円強になってしまい完全にオーバー。
しかし、その金額でこのスペックなら御の字だ。(BTOマシンはもっと安いゾというご指摘はなしで・・・)
満足度や楽しめた感といったものはもちろん ”プライスレス” ←これが言いたかっただけ。
*これから下は組み立て時のパーツではなく、あとで追加もしくは交換したものです*
HDD 日立 グローバルストレージテクノロジーズ製 「0S02600」 500GBタイプ
リテール品ではあるが中身はバルク品の「HDS721050CLA362」と同じ。500円ほど高くなるが
その程度はしっかりした梱包材と付属のネジ4本でチャラか?反面、メーカー3年保証はいらないけど。
よく指摘される稼働音もまったくない、とても良いドライブ。もちろん今後の耐久性は未知数。
マウス キーボードとのセットで購入したマウスだが、2013年10月に逝ってしまった。急遽購入したのは
iBUFFALO製のブルーLEDタイプマウス(BSMBW08シリーズ、1,480円)赤のラインがカッコイイ。
追記:そのカッコイイマウスだが1年も持たずまた逝ってしまった。実質10ヶ月ほどしか持たなかった。
またロジクール製に戻って「LOGICOOL マラソンマウス M705t」という、ちょっと高めのマウスを購入。
2014年7月当時のネット価格で3,823円なり。
光学ドライブ パイオニア製 BDC-207BK
最初に組んだDVDドライブはレンタルDVDの再生で酷使しすぎたか、上段のマウスと同時期にメディアを
読んでくれなくなったため交換。ブルーレイドライブといえども書き込みは出来ない安価なバルク品だが
静音性に優れており、DVD鑑賞という使用目的にはベストな選択だったと思う。


*13
「Windows Live」には、OSインストール時には入らないメーラーやフォトギャラリー、ムービーメーカーなどのソフトが格納されている。特に、従来のアウトルックエクスプレスを使ってきた人にとってメーラーのインストールは必ず実施しないと困るだろう。私は今までSo-netが提供するポストペットを利用してきたが、この機会にフリーソフトで評価が高い「Mozilla Thunderbird」を使うことにした。一ヶ月に数通のメール送受信しかない私にとって豊富すぎる機能の数々(爆)
*14
エクスペリエンス インデックス とはマイクロソフト社が人様のパソコンの構成を見て「あ〜ダメじゃん、こんな低いスペックのモノを使っちゃ」とか「いいんじゃない、この感じ、1点追加してあげるね」などと、通信簿よろしくPCの能力評価をされること。取りようによっては誠に失礼千万なお話である。スコアは1.0〜7.9の数字で、大きいほど高スペックの証。ただ、たとえ数字が低かっても通常3.0以下でなければ全く問題はない。



ここまでの文章は2010年1月〜2月に書いたものです。
この続きはPC自作のススメVol. 2 にて


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