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このページはスバルレガシィを紹介するコーナーです。(購入編)



受難

今はステーションワゴンにとって受難の時代だ。
あれだけRVブームの時にはもてはやされたのに、その地位は完全にミニバンに取って代わられている。衝突時の安全性を確保するため構造上の変更が難しいからという理由(ホントは売れてないから)で、続々と従来車種が絶版になっているのだ。

ざっと挙げるとクラウンエステート、カルディナ、マークUブリッド、日産ステージアなど。ホンダでも現行アコードワゴンが年内いっぱいで生産を終了するらしい。寂しい時代になった。

一方、レガシィはツーリングワゴンのほうが台数が多い、希少なモデル。
そもそも次期車種が最初っからレガシィ、それもツーリングワゴンに決まっていたわけではない。意外なことに最初は・・・

マ○ダ地獄

ガソリン高騰のご時世ということもありコンパクトカーにしようと考えた。。
小回りが利くし、そのほとんどを一人、もしくは二人で乗るのに大きいクルマは無駄だから。

タイミング良く、デ○オがフルモデルチェンジしていたので、さっそくいつもヒマそうにしている(失礼!)近くのディーラーへ見に行くことにした。TVCFで見る限り、プジョー207みたいでなかなかカッコイイ、期待大だ。

まずはカタログをもらう。
「奥様用で?」 いやいや、我が家のファーストカーだ。
「CR-Vを下取りに?」 2台も置けるほど裕福に見えるか。
「ベ○ーサという車種が・・・あっカタログを」 いらん!デ○オだと言ったはずだ。

CR-Vからデ○オに乗り換えるのがそんなに変なのか。
それから延々退屈な話しをしてくれるセールス氏。半分以上聞いてないが、しきりに100キロ減量したとアピールしている。

そりゃ凄い、あんたの奥さんの体重なら驚いてやろう。でも車重だろ、現行型が超軽量なんじゃなくて、前のモデルが重すぎただけの話しだ。

「試乗してみますか?」 やっと言ったな、その言葉。
「じゃあ私が運転しますので」 はぁ〜?なんですとぉ〜おたくじゃそれを試乗って言うのか。でも仕方ないので渋々助手席に座った。

約10分ほど下手くそな運転に付き合ってやった。ディーラーの人間ならもう少し上手くなれよ。たとえ助手席でも振動や騒音が並以下のレベルだというのはわかった、それで十分だ。

どうもこの人は売る気がないのか、もしくは私に購入のオーラがなかったのか、どちらにしてもこういう対応を受けて買う気が起きるはずもない。元ファミリアオーナーの私としては悲しい結果になった。
せめてもの救いは、マ○ダ地獄に堕ちる前に引き返したことか。

サッシュレスドアーの美点、開放感たっぷり 高茂岬に今沈む直前の夕日
この開放感はサッシュレスドアーの美点 高茂岬から見た夕日


ヴィッツの親戚

時同じくして、トヨタのイストも新しくなった。
コンパクトカーなのになぜか3ナンバーという、理解に苦しむ面もあるがベース車輌は言わずと知れたヴィッツなので安心感はある。

トヨタお得意の顔つきや後ろ姿にちょちょいと手を入れて、インテリアに大きくコストアップしない範囲で高級っぽい感を出す手法で出来上がったクルマがイストだ。だからヴィッツより少々お高い。

残念ながらこのイストは試乗していない。なぜ?
もう少し室内に余裕があるかと思ったが、ショールームに置いてあったクルマに乗り込んでみたところ、非常にタイトに感じた、特に後席が。そりゃCR-Vから降りてイストに乗ったらそう感じるのも仕方ないのだが・・・。

いったん乗り込んでしまえばそうでもないが、後部ドアーが小さいので足を入れるのにも注意しないと内張りを蹴ってしまいそうだ。子供も大きくなったのでこの後席はさすがにツライだろうということと、この車輌価格ならこの下の段に出てくる、もう少し大きな車種とほぼ同じだということが判明したから。

なお、コンパクトカーの市場をヴィッツと二分するホンダのフィットは、この時点でまだモデルチェンジをしてなかったので選考外だった。

カローラの呪縛

もう少し大きいクルマとはカローラフィールダー。
カローラというネームバリュー(この場合はネガティブな意味で)から逃れられないクルマだ。でも、正直クルマの素性はとても良い。過去の仲間たちは次々と聞き慣れない新しい名前を付けられて世に出て行くが、クラウンとカローラだけは安泰か。

最初に1.5 Xを試乗した。いつも聞いている(仕事で乗っているクルマと同じ1NZ-FE型の)ノイジーなエンジンで、特に感動もなく黙々と仕事をこなすタイプ。遮音、防音がしっかりしているので車内にいる限りは静かだ。だが、ペダルやステアリングから伝わる振動はバンのそれと大差ない。

それより問題はCVTだ。過去のものから比較したら格段に進歩しているのだろうが、やはりスタートと停車前の時の違和感はいかんせんしがたい。どうしても余計な介入をして不自然な制御になってしまっている。
もっとも、走り出せば快適快適〜♪あるべきものがあるべき場所にあって、初めて乗ったとしても迷わないだろう。

相変わらずステアリングの中立付近がフニャフニャで安定感に欠けるものの、長距離を走らなければこれで十分だろう。それにハイブリッド車とも互角に勝負できそうな燃費の良さは特筆ものだ。

試乗を終えて、私のいまいちな雰囲気を感じ取ったかセールス氏。
「1.8リッター版もありますのでそちらも是非!」
試乗を勧められて断る人間ではない。一週間後にまた来店することにした。

まあ、その感想はあえて書かない。
ただ一つ言うなら「コストより、もっと煮詰めろ、CVT」

あれもこれも

どうもイマイチな印象で決め手になるクルマが出てこない。
欲しいクルマがないわけではない。ただ、どれも手が出ないだけだ。
支払いを考慮しないのであれば・・・

・ アウディA3スポーツバック 1.8T
別ページでも書いているが、まさにプレミアムコンパクトカーの代表だろう。ゴルフと共通のプラットフォームだなんて、言われなかったら誰も信じない。走りは文句無し、インテリアの質感もキラキラしたのが高級車だと思っている国産メーカーと違って、高度な工業製品を連想させる上質な作りになっている。でも、当然お値段は高い。

・ フォルクスワーゲンゴルフバリアント
以前までゴルフワゴンと呼ばれていて、最近新しくバリアントという名前でデビューしたツーリングワゴンだ。見た目はお世辞にもスタイリッシュとは言い難いが、とても真面目に作られているのはわかる。1,4リッターツインチャージャーエンジンとDSGの組み合わせ(2リッター版もあり)は今のところ世界でも競合相手はいない。最近になってようやく実車を見る機会が出てきたが、写真より格段にイイ!こういうクルマに乗っているユーザーが賢そうに見えるのは単なる思い込みか?

あと、詳しい紹介は割愛するが、同じフォルクスワーゲンのトゥアレグやメルセデスの新旧Cクラスワゴン(コンプレッサー)やディーゼルエンジンのE320CDIとか・・・国産車ならアベンシスワゴンやゼロ・クラウンとかも乗ってみたい。

山財ダムにて 山財ダムにて
紅葉は始まったばかり 湖畔でもまだ紅葉はこれから

出会い

ホントに何気なしにふらっとディーラーに立ち寄った。
たまたまそこに展示してあったのが「B4 ブライトン」だった、それも黒。
ガーン、もうこの時点で”やられた〜”ってカンジ(笑)カッコよすぎ。

ブライトンの名前が復活していることさえ、この時初めて知ったぐらいだ。もうモデル末期の在庫調整品と陰口を叩かれるかもしれないが、先述したようにターボ車からしたら約100万円ほど安いプライスはとっても魅力的。これだ〜これにしよう!

などと心の中をあからさまに顔に出して交渉するほど子供ではない。
いや、すでにニヤけた顔をしていたのかも・・・そうでないと言い切れる自信はない。それでも精一杯、買う気はないよぉ〜ただ見に来ただけだよぉ〜的雰囲気を漂わしながら営業氏と話しを進める。

いろいろ説明してくれるが、こちとら歴代のレガシィ乗りだぜ(注:全部借り物だ、エラそうに言える立場ではない)ほとんど知っていることばかりだ。気が向いたら買ってもいいよぉ〜的ビームを発射しながら、下取りの話しまでトントン拍子で進んでいく。

もうちょっと頑張ってくれたら決めちゃてもいいよぉ〜的オーラを発しながら、話しは支払いのことまで進んでいく。その日のうちに即決・・・ということはなかったが、それから一週間ほどで気持ちは固まった。

「この黒のB4 ブライトンでお願いします」
あれ、セダン?ツーリングワゴンでは? ここから紆余曲折の始まりなのだ。

大往生

知らない人からは”ポンポンとクルマを替えていい身分だこと”と思われるかもしれない。たしかに本人も替えすぎだと思うところはある。このブライトンで9台目になるのだから。

周りを見渡してみると同じ年代の同僚どころか、ひとまわり以上年下の後輩でさえマイホームを建てている。将来を見据えて足元を固めているのは本当に偉いなあと思うし羨ましい。できることなら私も建てたい。クルマなんぞ買い換えている場合ではないのだ。

だが、諸般の事情でマイホームの夢は叶いそうにないので今のところは諦めよう。今のところ・・・というのは、もちろん近い将来に高額の宝くじが当たることを期待してだ(爆)

マイホームのローンに比べればクルマの支払いなんて・・・?妻と子供たちの中では「自分たちの家がないのはお父さんのせい」となっている。そうさそうなのさ、ぜ〜んぶ私のせいなのさ!

そんな情けない中年オヤジになって思うのは、人生最後の時に”いいクルマ人生だった”と思えたら幸せだろうなということ。大袈裟かも分からないが、ことクルマに関しては大往生を遂げたいのだ。

そのためには運転が出来る間に一台でも多くのいろんなメーカーのいろんなタイプのクルマに乗ってみたい。双六でいう「あがり」もしくは、将棋や囲碁でいう「投了」にはまだまだ早いのだから。

稟議

話しがそれたが、先述の展示車は乗れないので試乗車を借りた。
前のページでも書いているように、2リッターのNA、それもSOHCだからパワーがないことは容易に想像できる。それが自分の中の許容範囲内かどうかが問題だった。

生憎、ツーリングワゴンの試乗車がなかったのでB4だけの試乗になったが、自制心の弱い私にとっては、この程度のパワーで十分だった。ターボなんぞ与えたら右足が勝手に動いてしまいそうで怖い。心配していた4ATの出来もなかなかのもの。

逆に、5ATに装備される”ブリッピングコントロール”などという余計なモノが付いてないぶん、ダイレクトにシフトダウンしてくれるので私の感性にはこちらのほうが合っている。(室戸岬へのツーリング日記を参照)

B4で唯一気になったことといえば、セダンだから仕方ないのかも分からないが、後方の見切りがムチャ悪かったこと。今まで乗ってきたクルマがほとんどハッチバックタイプだということもあって、余計にそう感じるのだろう。

でも、上の段で書いたように、人生の中で運転出来る期間には一つでも多くの、そしていろんなタイプのクルマに乗ってみたいのだ。

今、根性のないセダンが多い中、B4はスポーツセダンらしくとてもカッコイイ。候補としては申し分ない。だから、ネックになる後方視界はオプションのバックモニターを付けて解決しよう。

試乗の途中、うちに寄った。妻に見せるためだ。

「どう、これ?」
「珍しい、セダンなんて」
「いや、毎回ハッチバックタイプじゃマンネリだろ?」
「ふ〜ん、でも私はやっぱりワゴンがいい」

稟議が否決された瞬間であった。

天狗荘横で。雪だるまは作者不明 天狗荘手前の道はアイスバーン状態
作者不明の雪だるまと 天狗荘手前はアイスバーン状態

決定

細かい仕様やオプションまでは煮詰めてないものの、ある程度の見積もり書を作成してもらって交渉していたのだが、天の声で作り直すことになった。

参考までに、同じグレードでB4とツーリングワゴンの価格差は約16万円。
これを高いと思うか安いと思うか・・・微妙なところだが、少なくてもオプションの一つや二つは余裕で追加出来る金額だろう。

タイプをツーリングワゴンに変えてもらって、いい気になってオプションを追加したものだから当初の金額より大幅に高くなった。マズイ・・・あとは下取り金額次第だな。

それより、試乗はセダンしかしていない。
ツーリングワゴンになった場合、当然車体の重量が増え室内空間も大きく変わるのだから、その影響がどの程度なのかが気掛かりだった。でも、乗れないものは仕方ない。

何度となく営業さんと交渉したのち、セダン改めツーリングワゴンに決定。
あとは毎回そうだが、首を長くして待つだけだ。


次回からはインテリア編を予定、この続きは制作中・・・

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