レッド・ドラゴン | オデュッセイア | ロード・トゥ・パーディション | ドーン・オブ・ザ・デッド | ||||||
ソードフィッシュ | グラディエーター | 山猫は眠らない3 | ロード・オブ・ウォー |
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この作品は言わずと知れたハンニバル・レクター博士シリーズ。 残虐だが高いIQと並はずれた観察力を持った冷血なレクター博士を、はまり役ともいえるアンソニー・ホプキンスが演じている。このキャストだけで既に作品の半分以上は成功したと言えるほどだ。 レクター博士の名を一躍有名にしたのは、これも今さら説明の必要がないほど有名な「羊たちの沈黙」だろう。美人FBI捜査官クラリス(ジョディー・フォスター)が連続猟奇殺人の捜査のために獄中のレクター博士に協力を求める。そこで彼女と博士の絶妙な駆け引きが繰り広げられ、徐々に事件の核心に迫っていくというのが主なストーリー。 この「レッド・ドラゴン」はその物語のずっと以前にさかのぼる。 まだレクター博士が精神科医として活躍していた頃で、殺人鬼だと分かる前の話し。有能なFBI捜査官グレアムは捜査にも協力していた博士の正体を見抜き、重傷を負いながら彼を逮捕するが、その出来事が元でFBIを辞めてしまう。 ある日、隠遁生活を送っていた彼の元に、かつての上司が満月の夜に出没する咬み付き魔の捜査協力を依頼しに来る。妻は復職に猛反対するも、彼は表に名前を出さないという条件で引き受け捜査を開始。だが、調べるうちにこれがただの連続殺人事件ではないこと確信した彼は、獄中のレクター博士に面会し意見を求めるが博士の口からは・・・。 このレクター博士シリーズは3部作、物語を順番に並べると「レッド・ドラゴン」→「羊たちの沈黙」→「ハンニバル」となり、シリーズの第1章「レッド・ドラゴン」が時系列で一番最後に作られた形になるが、じつは過去に「刑事グラハム/凍りついた欲望」という作品が映画化されているらしい。だが、レクター博士役はアンソニー・ホプキンスではなかった。狂気を目で演じられる彼でなくては・・・。 私はこの3作、どれも面白かったが「ハンニバル」は一般的に評価が厳しいようだ。終盤のグロテスクなシーンが拒否反応を誘っているのか。そこまでの残虐性を描くなら、クラリスのほうの手を切断したらと思うが、そうすると博士のプライドが許さない?間抜けな逮捕劇でエンディングにさせなかったのがせめてもの救いだ。 アンソニー・ホプキンスだけでも星3つだが、咬み付き魔の正体や行動にちょっとがっかりした部分があり惜しくも星2つとした。が、「羊たちの沈黙」の大ヒット以来、似たような題材を取り上げた作品が登場したが、どれもこのシリーズを越えることは出来なかった。それほど優れた作品であることは間違いないだろう。 |
この原題は「The Odyssey」。数あるギリシャ神話モノの中ではおそらく一番の出来だろう。今回は冒頭から評価を書いておくがダントツで満点の星3つだ。 この作品を初めて観たのはまだレンタルビデオ屋が近くにあった頃、もう5〜6年も前になるだろうか。たまたま目に留まったのが「Odyssey」の文字(当時は原題で売られていた)。箱の裏面を読んでも何やら難しい言葉が並んでいてよく意味が分からなかったが、見終わってそのスケールの大きさに感動した。 ホメロスの叙事詩「オデッセイア」をあのフランシス・F・コッポラが制作。トロイの木馬で有名なトロイア戦争から始まる壮大な物語をCGで映像化した。これだけでも面白くないわけがない。副題の「魔の海の大航海」は絶妙な表現だろう。 ちなみにフランシス・F・コッポラ監督といえばあの「地獄の黙示録」が有名。自分が神としてジャングルの奥地に王国を築いたり、「ワルキューレの騎行」をバックに村人を虐殺したりと、正気を失った人間の怖さや愚かさを描いたベトナム戦争モノで約2時間半の長編だったが、この「オデュッセイア」は3時間もある。だが、観ているとなんと早い3時間だと感じることだろう。 ストーリーは古代ギリシャイタケの国王オデュッセウスの20年に渡る壮絶な苦難と戦いの物語。 多大な犠牲を払いながら10年にも及ぶトロイア軍との戦いで見事勝利し(これが有名なトロイの木馬、勇者アキレスはその前に死んでいる)彼は自分の手柄だと声高らかに宣言するが、同時に神などもう必要ないと暴言を吐いてしまう。 これを聞いた海の神ポセイドンの怒りを買い、呪いをかけられた彼は帰路の途中で数々の怪物や魔女に邪魔をされ故郷イタケに戻れない。 一方、ずっと彼の生存を信じ帰国を待ちわびる妻だが、国王は死んだはずと他国の求婚者達が傍若無人な振る舞いをし、早く再婚相手を選べと迫ってくる。戦争に出掛ける日に生まれた息子に髭が生える頃までに自分が戻ってこなければ再婚をしろと言い残した彼の言葉に従うのか。彼は王国が乗っ取られるまでに無事故郷に帰ることが出来るのか。 叙事詩3部作として他に「アルゴノーツ」「トロイ・ザ・ウォーズ」があるが、そのスケールや物語の完成度からこの作品がもっとも優れていると思う。ギリシャ神話に興味や知識がなくても十分に楽しめる作品だ。 |
シブイ映画だ。 なによりキャストがいい。主演のトム・ハンクスは言うに及ばずポール・ニューマン、ジュード・ロウといった名優が揃っているのだから名作になって当然と言えば当然か。 この「ロード・トゥ・パーディション」簡単に言ってしまうとマフィアに復讐する男の物語。トム・ハンクスがその男でポール・ニューマンはマフィアのボス役だ。「ゴッド・ファーザー」を筆頭に、数多いギャング映画の中でも五本の指に入るぐらいの出来だと思う。 ポール・ニューマンといえば「スティング」や「ハスラー」も有名だが、なんと言っても代表作は実話を元に作られた名作「明日に向かって撃て」(ジョージ・ロイ・ヒル監督)だろう。ロバート・レッドフォードとの共演で無法者ブッチとサンダンスを演じた。 壮絶なラストシーンは哀愁を誘ったが、実際はボリビア軍に射殺されたのではなく、自殺したというのが真実だったらしい。いずれにせよクリント・イーストウッド共々、カッコイイ人は年老いてもカッコイイ。 トム・ハンクス演じる寡黙な男マイケル・サリヴァン。子供たちには正体を隠していたが、じつはアイルランド系マフィアの幹部。ボスのルーニーはサリヴァンを信頼し、その二人の子供達も可愛がっていたのだが、ボスの実子コナーは面白くない。 そんなある夜、とある仕事の時に好奇心から長男がサリヴァンのクルマに隠れて付いてきてしまい、そこで父親の正体を知ってしまう。一方、ボスからこの夜のことを叱責されたコナーは嫉妬から罠を仕掛けサリヴァンを殺そうとする。と同時に自分はサリヴァンの家に行き独断で妻と次男を殺害してしまう。 長男だけは難を逃れ、復讐を誓ったサリヴァンと行動を共にするが、組織が雇った殺し屋が彼の背後に・・・。家族同然に接してきたボスのルーニーに最後の説得をするも、息子可愛さから聞く耳を持たない。 あえて効果音を消した雨の中の銃撃戦は逆に迫力がある。それと対局に一言のセリフもなく、バスルームの中あっさりと3発の銃弾でカタが付くコナーは所詮その程度の人物だというを表しているのだろう。有名な「アル・カポネ」の名前が出てくるところなど当時の大恐慌時代を反映している。 仇を討った彼ら親子に平穏な日々がくるのか。すべてハッピーエンドでは終わらないのもこの作品のよくできたところ。抗争による撃ち合いがメインになってしまいがちなギャング映画の中で、父親と息子の人間関係を強く取り上げた名作としてほとんど星3つに近い星2つにした。 |
このコーナー、初のホラー映画。この手の映画が嫌いな人はここを飛ばして次の作品に移動してもらいたい。 特殊撮影が進歩したせいもあって今ではこの程度のスプラッターシーンでは驚きもしないが、間違っても食事しながら観る映画ではないことは確かだ。 今さら説明の必要もないほどホラー映画界では超有名な「ゾンビ」(ジョージ・A・ロメロ監督)の再制作版。ただし、その仕上がりは到底「ゾンビ」には及ばなかったのがこの「ドーン・オブ・ザ・デッド」だ。ちなみに高額なディレクターズ・カット版なので3,990円(定価)もした。もうこれだけでも星ゼロにしたいぐらいだった。 違う監督による再制作なので当然ながら展開は多少違っているが「ゾンビ」とストーリーは大筋で似通っている。「ゾンビ」は増殖し続けるヤツらから逃げるため、ヘリコプターを使いショッピングセンターまで逃げて自分たちの基地を作る。ただ、そこも略奪者が押し寄せて再び行き先の分からない旅に出るというのが大まかなストーリー。 対してこの「ドーン・オブ・ザ・デッド」は冒頭のシーンで、自分の娘が知らない間にゾンビになっていて両親を襲うところが違うぐらいか。ショッピングセンターに逃げ込むのも同様で、その後正常な人間がいると思われる軍の基地に向けて逃げるのもよく似ている。「ゾンビ」を観た人ならなんらストーリーに斬新さは感じないはずだ。 ただ、大きく違っているのはヤツらことゾンビの生体。「ゾンビ」では動きが非常に鈍い設定だった。死人はそんなに速く動けない?ということだろう。人間を襲う時もゆっくりした動作だった。唯一、エレベーターの扉が開いた時に一斉に襲いかかってくるシーンの時だけは視覚効果を狙って速めにしてあるのだが。 それに対してこの作品ではゾンビは非常に素早い!思いっきり走っている!そして道具も使っているのだ。アーケードゲームのゾンビでもこんなに速くはなかった。走るクルマを追いかけて陸上選手並のスピードで走ってくるゾンビって、どうなんだろうか。 「衝撃のディレクターズ・カット版!」と銘打っているものの、落胆という事実以外にまったく衝撃が無かったし、高額だったので気持ち的には星ゼロだ。ただ、所々ある優れた撮影のスプラッターシーンに免じてお情けの星1つとした。 |
ジョン・トラボルタは良い作品に恵まれていると思う。 若い人たちには馴染みがないだろうが、私たちおじさん世代にとってジョン・トラボルタといえば何を差し置いても70年代後半に大ヒットした「サタデーナイトフィーバー」だ。そう、右手を高く挙げてディスコでフィーバーフィーバー! ストーリー自体はなんてことないアメリカン青春グラフティー、ペンキ屋で働くトニーが土曜の夜になると踊りまくるだけの映画だ。でもカッコよかった!彼の踊りを自宅で練習した若者はきっと3千万人を超えただろう(あくまで推測)。それだけ社会に与えたインパクトは大きかった。 だが、二匹目のドジョウを狙って制作した「グリース」はいただけない。ストーリーこそちょいとイロを付けているが、所詮学園恋愛モノ。なによりオリビア・ニュートン=ジョンが高校生役とは・・・たしかに綺麗ではあるが、ちょっとイタイと感じたのは私だけではなかったはず。 大ヒットした後が難しいのは世の常、彼もダンスが上手いだけの馬面「一発屋」となってしまうのか。いいや、しばらくご無沙汰している間にハリウッドで何があったのか知らないが、彼は不死鳥のようによみがえり、この「ソードフィッシュ」以外にも多くの名作に出演している。 「将軍の娘エリザベス・キャンベル」「閉ざされた森」「シビル・アクション」「パルプ・フィクション」「炎のメモリアル」などなど、それに下の「ロード・オブ・ウォー」のところで書いているように「フェイス/オフ」もある。 前置きが長くなってしまったが、要するにこの作品も彼の魅力を一段と高めるための作品になっている。冒頭に出てくる600台のカメラを使った大爆発シーンが話題になったが、それも彼の魅力の前にはかすんでしまう。 ストーリーはDEAの「ソード・フィッシュ」と呼ばれた極秘作戦に端を発する。その時の裏金を政府が運用し続け、今では95億ドルという巨額なマネーになっているのだが、これをネット上から奪い取るため一流のハッカーを雇うところから話しが始まる。 ジョン・トラボルタは一味のリーダー役だ。先ほどの爆発シーンは銀行に押し入った彼らが人質に装着させた爆弾が爆発するところで、観客を360度近く回転して見せる映像は斬新な手法。一見するとただの冷血な銀行強盗のように思えるが、彼らの本当の目的とは・・・。 派手なカーチェイスあり、壮絶な撃ち合いあり、騙し合いあり、悪と正義あり、裏切りあり、二転三転するストーリーについてこられるか! これも当然文句無しの星3つだ。 最後に、サブメニューで「別のエンディング」というのがある。本編が終わった後に是非こちらも観ることをオススメする。 |
今回、ストーリー抜きにしても主演のラッセル・クロウが文句なくカッコイイ! ラッセル・クロウといえば他には「マスター&コマンダー」や「インサイダー」があるが、この作品ほどハマリ役はなかったような気がする。決してハンサムではない彼(失礼)が、誰よりもかっこよく登場していたのがこの「グラディエーター」だと思う。 2時間半の長編だが、最後までダレずに観られる。 ストーリーはラッセル・クロウ演じるローマ帝国軍の英雄マキシマス将軍が、ローマ皇帝から次期皇帝を打診されるが、それを聞いた皇帝の息子に罠を仕掛けられ将軍から一転、罪人として追われる身になってしまう。 冒頭の戦争シーンの時から妻や息子のいる故郷に帰りたがっていた彼だが、陣地を飛び出し昼夜を問わず走り続けて辿り着いた我が家にはローマ兵の手によって無惨な姿の家族が・・・。 生きる希望をなくした彼を拾ったのは元剣闘士の奴隷商人。ローマ帝国の将軍だったことを隠し剣闘士(グラディエーター)として仕方なく戦う日々。 その頃、父親を殺して新しい皇帝になった息子コモドゥスは毎日コロシアムで剣闘士の大会を開催していた。そこにマキシマスも出場することになって、見事勝利するがそのせいで正体がバレてしまう。新皇帝は彼を殺したいが、無敵の彼は負けないし民衆の支持もあって簡単にはいかない。そこで皇帝が取った苦肉の策とは・・・。 この映画だけでなく、古代ローマ帝国や古代ギリシャ時代の物語には父親や妻を殺されてその復讐を誓うストーリーが多い。単純ではあるが誰にでも分かりやすい展開だ。 この映画も例えば同じローマ帝国モノの「ベン・ハー」(チャールトン・ヘストン主演)と大筋で似ている。似ているが、このグラディエーターの最後は悲しい結末になっている。 この大作を間延びさせずに作ったのはロドリー・スコット監督。ラッセル・クロウの渋い存在感と、小賢しい新皇帝コモドゥスにイメージぴったりのホアキン・フェニックスを合わせて文句無く星3つにした。 |
ゴルゴ13は不滅だ! 本物っぽく描いているものの、所詮は劇画なので「うそ〜」と思うことがあるかもしれないが、それはそれでご愛敬というもの。それよりこれだけのストーリーやアイデアが毎回よく出てくるなと感心させられる。まったくの独断と偏見的基準だが、私はゴルゴ13を置いていない喫茶店は喫茶店として認めない。 この不滅の名作、私が子供の頃からある劇画なのでかれこれもう30数年になるか。これだけ息の長い作品になると興味はその結末、つまりゴルゴ13ことデューク東郷の最後。作者の「さいとう・たかを」氏によるとずいぶんと前にそれは決まっているらしい。出来ることなら永遠に最終回を迎えず描き続けて欲しいものだ。 余談だが、氏の描く作品で「鬼平犯科帳」や「雲盗り暫平」もサイコーに面白い。ちょっと重い「影狩り」は本格時代劇愛好家向けか。自然災害が多い昨今「サバイバル」で知識を得るのもいいかもしれない。 そんなゴルゴ13には到底かなわないが、それでもこの手の作品でなかなか面白かったのが以前に観た「山猫は眠らない」(原作名「スナイパー」トム・ベレンジャー主演)だ。ただ、シリーズモノの定石で一番面白いのはやはり最初の作品だけだった。 この作品はシリーズの3作目、前作でやめておけばよかった・・・。 ざっとストーリーを紹介すると、過去の狙撃手としての実績を買われNSAから指名されたベケット曹長が、ある人物を狙撃しにベトナムに行くお話。ある人物とは過去に命を救ってくれた親友で、失敗しない彼が珍しくミスった直後に逆に命を狙われるところから話しが始まる。 が、中盤から終盤のトンネル基地?での展開はグダグダ、典型的な駄作パターン。 そもそもベケットが近くのビルから狙撃されるのだが、相手が狙撃銃で乱射しているのにまったく当たらず、逆にガバメントかグロックあたりのハンドガンで狙撃者の頭部を一発で打ち抜くっていうあたりがもうダメだ!それも射撃には不利な低い位置からの狙撃で。ウソも楽しければいいが白けてしまうウソは厳禁だ。 それでも一応このシリーズの弁護をすると、敵に襲われないように体の大半をロープで沼の中に吊して寝たり、犬に見つからないように馬か牛の糞でカモフラージュしたりと、結構リアルなシーンが最初の作品にはあった。狙撃兵とは決してランボーのような派手さはないのだ。 そんな地味だけど大事なシーンを入れた功績で1作目が星2つ、続編はまあこんなものという諦めもあって2作目は星1つ、今回の「山猫は眠らない3」は残念ながら星ゼロとした。4作目は間違っても制作しないだろう。 このシリーズだけに限った話しではないが、たった3作目でこのていたらく。映画と劇画を同じ土俵で比較してはいけないが、500作を越えるゴルゴ13の足下にも及ばない。 やはりゴルゴ13は偉大で不滅なのだ! |
私の住んでいる街には映画館がない。 正確に言えば数年前に「なくなった」のだが、その後も新たに出来る雰囲気はない。だからもし映画を観ようとすると50キロも離れた街に行かなくてはいけないのだ。非常に不便(-_-;)これでも9万人の市なのだが。 そんな事情もあって違うページでも書いているが、DVDをよく観るようになった。もっとも家庭のTVでは、スクリーンの大画面やサラウンドシステムの迫力は味わえないが、貧乏揺すりをするヤツに気をそらされたり非常識なケイタイの着メロで邪魔をされないだけマシか。 もともと人混みが嫌いな私は、どんなに観たい映画でも混んでいる映画館には絶対行かない。オススメは早朝。同じ料金なら深夜帯とは客層が違うので土日でも快適に観ることが出来る。 この映画も観たかった1本だが、知らないうちに終わっていたのでDVDをインターネットショッピングで購入した。店頭より割安とはいえ新作はやはり高い。ユーザーレビューとかを参考に購入するかどうかを判断するのだが、その結果はある意味ギャンブルに近いものがある。 で、この「ロード・オブ・ウォー」決して大当たりではないが、まるっきりハズレでもなかった。ストーリー自体は実在する複数の武器商人をモデルとしており、あっと驚くような出来事も大どんでん返しとかもなく冷酷に物語は進んでいく。インターポールの刑事は余計だったか?もう少し武器商人のダーティーな面を出せればよりいっそうの現実味があったかも知れない。 それより主演のニコラス・ケイジだが、やはりこの役には合っていないような気がする。「60セカンズ」や「コン・エアー」を観ればその理由は分かるだろう。「フェイス/オフ」では完全にジョン・トラボルタに食われていたし、彼のおかげでなんとか厚い作品に仕上がっていたと思う。ニコラスファンには申し訳ない。 そもそも鳩を飛ばしてスローモーションを多用し、雨あられのような銃撃シーンを得意とするジョン・ウー監督作品には似合わないのかも。香港色が強い「男たちの挽歌」シリーズは理屈抜きで最高に面白かったが、ハリウッドに来て金髪美女に惑わされたわけではないだろうが「MI−2」を筆頭にアメリカ産の作品は駄作と言わざるを得ない。 同じようにスローモーションを使った銃撃戦でもサム・ペキンパー監督の名作「ゲッタウェイ」(スティーブマックィーン主演)とは雲泥の差。CGなどない時代にもかかわらず、レミントンのショットガンを自在に操るマックィーンと組織の連中が、メキシコ国境近くの安モーテルで繰り広げる銃撃シーンは今でも強烈なインパクトがある。 作品自体はよく出来ているが、新作の値段を払うほどではないということで限りなく星1つに近い星2つとした。待てるならもう少し値段が下がってから購入することをオススメする。 |