シネマのページ 13

ゼロ・グラビティ 10人の泥棒たち ハンニバル・ライジング レッド・オクトーバーを追え!
エリジウム マン・オブ・スティール ワールド・ウォーZ エンド・オブ・ホワイトハウス
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ゼロ・グラビティ

★★★

おそらく、2013年最後の劇場作品になるであろう「ゼロ・グラビティ」(3D版)を紹介したい。
最初に評価を書いてしまうが、私としては文句なしの 星3つ としたい。というか、今年のナンバー1かも。

名前やキャラが分からないほど登場人物が多かったり、複雑に入り組んだストーリーなど・・・ない。
ただただ、最初から最後まで(ラストだけは舞台が違うけど)ほぼ宇宙空間での出来事しかなかったり、基本的に登場人物はジョージ・クルーニーとサンドラ・ブロック、この二人しかいない。逆に言うと、これだけでよく90分持たせたな(笑)

いろんな所で流されている予告編のとおり、シャトルでの船外作業中に衛星の破片群によって二人は宇宙空間に放り出される。地球に帰還するためには宇宙ステーションに到達しないといけないが、そんな彼らを繋いでいるのはたった一本のロープのみ。酸素が残り少なくなってくる恐怖感の中、彼らは無事に帰還できるのか。

普段、納得のいかない追加料金が嫌で滅多に3Dでは鑑賞しないのだが、この作品は3Dのみとなっており2D版はない。でも、観た後に思ったがこれこそ”IMAX3D”で鑑賞するべきだろうと。それだけ衝撃的映像の連続だった。一体どうやって撮影したんだろうか。ヘルメットのシールドに写る地球の姿なんて・・・絶句。

一部のレビューに「ストーリーのなさ」や「最後のオチ具合」を酷評しているのがあったが、無限とも言える宇宙空間を舞台にたった二人の人物を使って、これ以上どう話しを広げていけばいいのだろうか。

今回はたまたま娘も一緒に鑑賞したのだが、映画が終わって「あの男の人が戻ってきてくれて嬉しかったのに」と言った。大人の常識というか、つい作り手側の意図を先読みして「なるほどね」と分かった振りをする人よりも、そういった純粋な見方が出来る人に特にお勧めしたい作品だ。




10人の泥棒たち

★★

今回はレンタルDVDの準新作から「10人の泥棒たち」という韓国映画をご紹介しよう。
ただ、個人的にはちょっとイラっとくる例の”TSU〇AYAだけ”作品なので、他社ではレンタルしてないようだ。ご注意下され。

題名(原題:TheThieves)からして容易に想像が付くだろうが、簡単に言うと「韓国版オーシャンズ11」だ。
韓国人と中国人との混成チームが、東京で盗まれた「太陽の涙」という宝石を香港裏社会の女から奪い取ることを目的に集まる。だが、一癖も二癖もある彼ら彼女らが簡単にチームとしてやっていけるわけがない。それぞれの思惑や裏切りが展開を二転三転させる。

本場ハリウッドでも然りだが、得てして豪華キャスト共演となると途端に駄作になってしまう映画界の不思議がある。でもこの作品はそれぞれのキャラが立っていて、お互いを潰していないのが成功した理由のように思えた。

主人公は2008年製作「チェイサー」や2010年製作「哀しき獣」(シネマのページ10でご紹介)で強烈な存在感を放ったキム・ユンソクだ。この作品ではそれほどの狂気ぶりは出していないが、それでも他を圧倒するオーラがある。

それに特筆すべきは、その美貌と抜群のプロポーションにもかかわらず、コミカルな演技も器用にこなすチョン・ジヒョン「猟奇的な彼女」の存在が大きい。年齢を重ねて色気も加わった感がある。大女優になる可能性大だろう。

その他にも灰汁の強い俳優陣が脇を固める。特に日本人夫婦を演じたあのおばちゃん、へんてこりんなイントネーションで話す日本語(仕方ないわな、日本人が韓国語を喋ったとしてもあんな陳腐な話し方になるのだろうから)にも笑ったが、その意味も凄いものがあった。誰が教えたんだ?ここだけは是非、字幕版でご覧頂きたい。

作品時間は138分!作品後半からはワイヤーアクションや銃撃戦があってそれほどの時間が感じられなかったが、始まってしばらくはストーリー展開にちょっとノロノロ感があって、スピードに乗れ切れてない印象があった。余計な会話も多かったしね。なので一つ減点して 星2つ としたい。




ハンニバル・ライジング

★★

以前、映画解説者に「淀川長治」さん(1998年没)という方がおられた。
若い方はご存じないかも分からないが「日曜洋画劇場」という番組での名解説者として有名だった。もっと分かりやすく言うなら「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」という名台詞の気の良さそうなおじいちゃん、と言ったほうが的確か。

本当に心から映画を愛していた彼は、どんな愚作でも良い所を少しでも見つけて視聴者に紹介していたという。好き勝手に「全然ダメ!」とか「星いくつだ〜」なんて素人批評している私などとは大違い(笑)

さしずめ、今回ご紹介する作品「ハンニバル・ライジング」なら彼はご自慢の眉毛を八の字にして「怖いですねぇ、恐ろしいですねぇ、ハイ」と、言うだろうか。2007年製作のこの作品を、彼は天国でどう解説しているのか聞いてみたい。

物語は第二次世界大戦末期になる1944年のリトアニアがオープニング舞台となる。
貴族の家に生まれた彼だがドイツ軍の侵攻によって城を脱出し、とある山小屋に避難する。ここで両親を亡くした彼は幼い妹ミーシャと二人っきりで生活を始めた。そこになだれ込んできた鬼畜のような戦争犯罪者達。ナチの手先として同胞を殺害していただけでなく、死者から金品を略奪していたような輩だ。厳しい冬のため食料がなく、空腹を満たすために奴らが取った行動とは・・・。

”ハンニバル”というぐらいだから容易に想像が付くと思うが、本作品はあの有名な「ハンニバル・レクター」シリーズの第4作目になる。アンソニー・ホプキンス演じるレクター博士の、幼少期から青年期にかけての物語だ。この後、なぜ「人食いハンニバル」と呼ばれるようになったかの理由が描かれている。

単独の作品としてはとても良く出来ている。サイコ・ホラー調とでも表現しようか、間違いなくR指定になるほど過激だ。ただ、レクターシリーズのエピソード1としてはどうなんだろうか。ただの復讐劇になってないか?

そう感じる原因として、違和感を感じる侍の描き方であったり、安易な「レディー・ムラサキ」(おそらくは紫式部から取ったであろう)の存在があると思う。ラスト、船の中のやり取りはちょっとグダグダだった。まだ場数を踏んでないレクターだから仕方ないかも分からないが、もうちょっとスマートに処理して欲しかった。”人食い”と”葛藤”は描かれていたけど。
なので、淀川長治さんのような広い心を持ち合わせてない私は 星2つ と評価した。




レッドオクトーバーを追え!

★★

皆さんは「トム・クランシー」なる人物をご存じだろうか。俳優ではなく、東西冷戦下でのスパイモノを得意としていた米国のベストセラー作家だ。

彼の有名な作品に”ジャック・ライアン”シリーズがある。「トータル・フィアーズ」「今そこにある危機」「パトリオット・ゲーム」そして今回ご紹介する「レッド・オクトーバーを追え!」はすべてCIA職員のジャック・ライアンが主人公だ。2代目ライアン役にはハリソン・フォードが起用されているので記憶に残っている方も多いだろう。

そんな売れっ子作家だったが、残念ながらこの10月に亡くなってしまった。近々、新作が発表になるとのことだったのに・・・。今回は追悼の意味も込めてJ・ライアン誕生作になる「レッド・オクトーバーを追え!」をご紹介したい。

レッド・オクトーバーとはソ連海軍の最新原子力潜水艦。キャタピラー推進装置(?)なる物を使って潜行するためスクリュー音がなく、敵に位置を知られることがない。艦長にはあのショーン・コネリーを起用しているが、まさにはまり役。
そんな軍事バランスを狂わせるほどの能力を持った潜水艦が大西洋で行方不明に。
ソ連は空母や戦艦を総動員して行方を追う一方、米国には艦長が精神錯乱を起こして米国をミサイル攻撃する可能性があるため直ちに撃沈して欲しいと申し出る。

以前に艦長に会ったことがあるジャック・ライアンは、彼の人物像とそのソ連の対応から違和感を感じる。即攻撃すべしの声の中、彼だけが亡命説を唱え、近くにいる米海軍の原潜に乗り込み艦長の真意を確かめようとする。本当に亡命なのか、それとも亡命に見せかけた米国本土への攻撃なのか。

緊迫感が途切れることなく、非常に良く出来た作品だ。潜水艦モノとしてもベスト5ぐらいに入るのではないだろうか。ただ、潜水艦を舞台にした割りには絵が綺麗すぎる。最新型という設定だから仕方ないかも分からないが、もっと空気が淀み、悪臭がスクリーンから伝わってくるようなのが潜水艦内部だと思うのだが。

実際に乗ったこともないのにそう思うのは、潜水艦映画で堂々第一位の出来だと思っている「Uボート」(DasBoot)を観ているから。第二次世界大戦中のドイツのUボートが題材だが、未だにこれを超える作品は観たことがない。
ほとんど汗をかいてないスマートな乗組員達に対して(唯一、攻撃してきたソ連潜水艦の艦長は汗ダラダラだったが)ちょっとだけ減点して 星2つ にした。

Uボート(DasBoot)




エリジウム



今回ご紹介する作品は、元素記号みたいな名前の「エリジウム」というSF映画だ。
公開二日目、特に予備知識もなくいつものレイトショーにて。

主演はジェイソン・ボーンシリーズ(ボーン・アイデンティティ、ボーン・スプレマシー)で一躍アクション俳優の仲間入りをしたマッド・デイモン、エリジウムを守る冷血な長官役に今でも相変わらずお美しいジョディ・フォスター(フライト・プランやインサイド・マンがあるが、彼女の出世作は間違いなく”羊たちの沈黙”だろう、シネマのページ4に記載)、それに監督はあの「第9地区」がデビュー作となったニール・ブロムカンプだ。これが彼の監督として2作目となる。

2154年のL.Aが舞台。劣悪な環境の地球を離れ、超富裕層達はエリジウムと呼ばれるスペースコロニーに移住している。そこでは争いや病気も存在せず、老化すらしない完全無欠な世界だ。一方、掃き溜め状態となった地球で働くマッド・デイモンは作業事故で致死量の放射線を浴びてしまい、余命5日と宣言される。

作品中では〇〇〇スーツと呼んでいたが、どう見ても大リーグ養成ギブスにしか見えない器具を人体に直接装着されたマッド・デイモン演じるマックス。重い白血病を患っている初恋の彼女の娘を治すべく(エリジウムには医療ポッドがあって、どんな病気も数秒で治ってしまうという設定、だったら地球にも1台や2台置いとけよ!というツッコミはさておき・・・)エリジウムに不法侵入を試みる。

荒廃した地球や一部の特権階級の者だけが居住している特別なエリアという、SF作品には定番ともいえる設定だ。スラムの描写など、監督を知らなくても{あれ、こんな風景どっかで見たな」となるだろう。それほど「第9地区」と雰囲気はよく似ている。エビの姿をしたエイリアンは出て来ないけど。

で、結局のところ、監督デビュー作とこの2作目、どちらが面白かったかと聞かれれば、予算のかけ方とは裏腹に「第9地区」のほうが断然面白かったと言わざるを得ない。CGとかは圧倒的に凄いのだが・・・。

SF作品だからある程度のツッコミどころがあるのは仕方ないか。でも、決してダメダメ作品に分類されるほどの駄作でもない。昨今流行のしつこい”手ブレカメラワーク”がもっと少なければ余裕で星2つは獲得できただろうに、残念!ジョディ・フォスターの雑な扱いも加わって 星1つ に減点した。




マン・オブ・スティール

★★

「鳥だ、飛行機だ、いやスーパーマンだ!」って言ってるようじゃ、歳がバレてしまう。

今回は数多いアメコミの中でもバット・マンと並んで知名度の高い「スーパーマン」をご紹介しよ・・・と思ったら、今回はスーパーマンの題名ではなく、なぜか「マン・オブ・スティール」になっている。版権の関係?でも作品中ではちゃんと胸のマークの説明やスーパーマンという台詞も出てきてはいるが。

一人の天才悪党によって世界が征服されるのを、普段は新聞記者となっているクラーク・ケントが文字どおり超人的活躍で防ぐというものが基本的パターン。それも大抵は電話ボックスで超速変装(?)するのがお約束だ。でも今回の作品はずいぶんと雰囲気が違っている。

クリストファー・ノーランの製作、ザック・スナイダー監督というコンビだからか、どことなくバット・マンの雰囲気がある。前半はクリプトン星での不幸な出来事を描いている。彼が誕生した秘話や、なぜクリプトン星を脱出しなければいけなかったかなど。父親役のラッセル・クロウは相変わらずいい味を出している。戦闘シーンはグラディエーターのまま。

後半は地球で過ごした少年時代と育ての親との出来事。そして一番の見せ場であるスーパーサイヤ人同士の闘い。先に結論を言うと、このドラゴンボール的戦闘はやり過ぎ。よって星一つ減点して 星2つ にした。惜しい!

「人を助けるためなのに本当の力を使ってはダメなの?」川に転落したスクールバスを引き上げて級友を助けた後、父親のケビン・コスナーから”今はまだ正体を明かすな”と諭される。彼はその教えを守った。

ある日、車列の前方に巨大竜巻が!逃げ遅れた父親に迫る竜巻。彼の力を持ってすれば救出は出来たが、多くの人がそれを目撃することになる。助け出そうとする彼をケビン・コスナーは手で遮る。「我が息子よ、私のことはいい。母さんを頼む。」台詞こそないがその仕草や表情から想いが読み取れた印象的なシーンだ。

上演時間は143分もあるが感覚的にはそれほど長く感じなかった。これだけの出来ならシリーズ化は心配ないだろう。新しいスーパー・マン像に賛否両論あるようだが、CGでの迫力映像にばかり力を入れることなく、こうした人間くさいドラマも織り交ぜていけばこの先もヒット間違いなし、かな。




ワールド・ウォーZ、エルサレムでの一コマ

★★

公開後ちょっと時間が空いたが、ブラッド・ピット主演の「ワールド・ウォーZ」を鑑賞したのでご紹介したい。
冒頭からなんだが、この作品けっこう評判がよろしくない。根強いゾンビファンからは受け入れられない作りなのか、それともアンチブラピ派の攻撃なのか、はたして私の評価は?

車が渋滞にハマっている。異様な雰囲気が漂う中、何かが攻撃を仕掛けてくる。周囲の人達と一緒に、家族と逃げ惑う元国連捜査官のブラピ。逃げる最中にも人が襲われてたった12秒でゾンビに変身するのを目撃する。
一時避難したアパートから何とか脱出して軍用艦に避難できたものの、この事態を収束させる捜査を手伝わなければ家族は船から降ろすと言われ、仕方なく感染源と原因の究明に乗り出す。まず向かったのは最初のゾンビ報告があった韓国の米国基地だった。でもそこはもはや・・・

以前、どこかのページで書いたように私の中のゾンビ映画ナンバー1はジョージ・A・ロメオによる1978年製作の「ゾンビ」(原題:DawnOfTheDead)だ。ある意味バイブルと言っても過言ではない。(注:この作品にも○○版と称されるものがいくつかあるが基本的に同じ作品と考えて良いだろう)

郊外の大型ショッピングセンターに立て籠もった彼ら彼女に襲いかかる歩く死人達。昨日まで友人だった人が化け物になって襲いかかってくる。圧巻はエレベーターの扉が開いた途端、肉をくれ!とばかりになだれ込むゾンビ達。この後、数多くのゾンビ映画が作られたが、未だにこの作品を超えるモノは出てきてない。

こういった過去のゾンビの定義からいうと、今回のゾンビは異端である。
墓場から土を掘り起こして出てくる(マイケル・ジャクソンのスリラーとかね)シーンや、ゾンビ映画に付きものの内臓を食われる、いわゆるスプラッターシーンなどは一切ない。ゾンビの頭部を破壊するシーンすらカットしてある。おまけにさっきまで人間だったという設定からか、動きが異常に速い。12秒で変身したらそりゃ爆発的スピードで全世界に感染が広がるだろうな。そういったことが受け入れられないゾンビファンの気持ち、よく分かる。

人類最後の”希望の星”はあっけなく(それもマヌケに)死んじゃって、さてここからはブラピのオンステージ!城壁に囲まれて絶対安全だったはずの街にゾンビがなだれ込もうとも、乗っていた飛行機が墜落して金属片が腹に刺さろうとも、正体不明の病原体を適当に注射しようとも、何があっても不死身だから、彼は(笑)

ちょっとブラピの扱いや対ゾンビ対策に都合良すぎの感があるのは否めないが、事前に想像していたほどひどい作品でもなかった。ただ、見終わった後、さしたる余韻も残らなかったけど。ということでどうにか 星2つ に届いたか。
私も含めて往年のゾンビファンとしては納得できない箇所が多々あるが、こういった描き方もアリかも。

ジョージ・A・ロメオ監督の最高傑作ともいえるゾンビ映画




エンド・オブ・ホワイトハウス

★★

今回ご紹介するのは、あの綺麗な建物が無残な形に変わってしまう「エンド・オブ・ホワイトハウス」(原題:OLYMPUS HAS FALLEN)という作品だ。

大統領と親交が深かったシークレット・サービスのマイケル(ジェラルド・バトラー)だが、ある日の事故の際に大統領夫人を救出出来なかった。そのことがお互いのトラウマとなり、マイケルは身辺警護から離れホワイトハウス周辺の警備に就くようになった。

そんな伏線があってからの独立記念日翌日のホワイトハウス。ここから北朝鮮系テロリスト達の怒濤の攻撃が始まる。大型輸送機?による機銃掃射の後、観光客に化けていた40人ものテロリスト達が建物へと侵入し、裏切り者のシークレット・サービスの手を借りて韓国の首相共々人質に取り地下に籠城する。

銃撃戦の際に建物の中に入ったマイケルが、一人またひとりとテロリスト達をやっつけて、最後は無事(ちょっと撃たれちゃったけど)に大統領を救出しめでたしめでたし。シメはアメリカ人特有の感動的スピーチで拍手喝采・・・。

いやー、もう「ダイ・ハード」そのままといっても過言ではない。活躍する場所がビルか空港かホワイトハウスかの違いだけ。酷評だった最後のダイ・ハードはコレにしておけばよかったのにね。マイケル・バニングじゃなくて、ジョン・マクレーンで。

この作品、上映時間が120分あるがそのうち90分ぐらいは人が死ぬシーンじゃね?と思うほど死にすぎ!さすがにPG12だけど、ここら辺をもうちょっと工夫して欲しかったのが素直な感想だ。

それ以外にもツッコミどころ満載だ。「オイオイ!」と言いたくなった箇所は前半部分だけでも両手に余るほど。
ケルベロスコードを解読されて(殴られても頑として口を割らなかった女性国防長官はある意味大統領より骨太だった)核ミサイルの爆発が残り3秒で停止したシーンには苦笑いしかなかった。007シリーズなら残り7秒で停止しても「やるねぇ!」と思うのだが。

ここまでして北朝鮮や韓国から抗議は来ないのか?と、こちらが心配になるほどの描写をされている反面、作品中に日本というワードは一切出て来ない。出てきたのは日本海という言葉だけ。どれだけこの国は軽く見られているのだろうか。そういった政治的キナ臭いニオイを消して、ただドンパチの観戦をするなら何とか 星2つ に届くか。

この夏、もう一つホワイトハウスを題材にした作品が上映される。「インディペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」「2012」などで知られるローランド・エメリッヒ監督作品の「ホワイトハウス・ダウン」だ。
こちらももちろん観なくては!




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